2025年12月20日

記録的高値が続く「銀」の売却タイミングとは? 〜北岡技芳堂の骨董品買取りブログ〜

昨今、金やプラチナの歴史的な価格高騰がニュースになっていますね。しかし、それ以上の価格上昇率を記録し「デビルズ・メタル(悪魔の金属)」と呼ばれている金属があるのをご存じでしょうか。その金属こそが「銀」です。当ギャラリーで扱う骨董品や美術品とも縁の深いこの金属が、なぜ高騰しているのか、今後はどうなるのか、そして今取るべき行動とは。これらについてまとめましたので、ご興味のある方にご一読いただければ幸いです。

 

 

純銀インゴット

純銀インゴット

 

 

■1年で2倍!銀価格高騰の要因

貴金属の一種である銀は、美しい輝きと優れた耐久性・耐食性を持ち、宝飾品をはじめ電子機器や太陽光パネルなど幅広い工業分野でも必須とされています。その希少性ゆえ、金やプラチナと同じように安全資産として運用されることも多い金属です。

この銀が近年、稀に見る価格上昇を記録しています。銀は「トロイオンス」という単位で取引されるのですが、2016〜2019年にかけては1トロイオンスあたり15~20米ドル前後で安定して推移してきました。しかし新型コロナウイルスのパンデミック発生を機に価格上昇に転じ、2024年に1トロイオンス30米ドル台に突入します。2025年に入ってからの上昇は凄まじく、年央には40米ドル、12月には65米ドルを突破。2024年比で倍以上(110%超)の価格をつける勢いで、史上最高値を更新し続ける状況が続いています。

記録的な価格高騰の最大の要因は、工業・産業需要の急激な増加です。銀は半導体製品の電極や配線、接合、放熱などに欠かせない金属として、近年のAI向けチップおよびデータセンター用半導体、EV向けパワー半導体の増産による影響をダイレクトに受けています。そのほかにも世界的に需要が拡大し続けている太陽光パネルや通信基地局、医療機器などの製品製造にも必要不可欠です。

また、投資需要の拡大も見逃せません。インフレ懸念や金融市場の不安定さから、投資家が銀をはじめとした実物資産へ資金を移す動きが強まっています。加えて、増え続ける需要に対して供給に追いついていないことや、米国が戦略的鉱物に分類したことで経済安全保障上のリスクが高まっていることなど、複数の要因が重なり現在の高騰を招いているのです。

 

 

様々な銀製品

 

 

■骨董品・美術品も高値に

銀は金属の中で最も可視光の反射率が高く、美しい光沢で知られています。加工しやすい柔らかさも相まって、古くから鏡やアクセサリー、器などの宝飾品・調度品に用いられてきました。また、希少価値の高さから世界各地で貨幣として流通し、日本でも江戸時代まで銀本位制(通貨の価値基準を銀に置き、貨幣をいつでも一定量の銀と交換できるシステム)が取られていたほどです。

日本では奈良時代に仏具への使用が始まり、江戸時代中期には「銀師(しろがねし)」という専門の職人が現れるなど、広く町人文化の中にも煙管、簪(かんざし)、神輿金具などの銀製品が普及していきます。美術・工芸の分野では、江戸時代後期に微細な表現を可能とする彫金技術が発達し、横谷宗珉(1670〜1733年)をはじめとする名工が活躍します。これらの技術は、1867年のパリ万博で高い評価を受けた「東京銀器」など、芸術性の高い銀製品の製作へとつながっていきました。銀は刀装具にも用いられましたが、叩けば締まり硬くなる実用的な鉄や銅に対し、金銀は柔らかいため実戦向きではありません。そのため武家の実用刀には鉄や銅が多く用いられ、金銀は主に儀仗刀や上層武家刀剣などを美しく装飾するために用いられました。さらに屏風や絵画の「銀地」として銀箔が使われるなど、絵画表現の分野にも活用されています。

欧州では皿、カトラリー、銀瓶などの銀器が古来より王侯貴族に愛され、富と権力の象徴として扱われてきました。これらは現在も世界中のアンティークコレクターの間で人気が高く、王室御用達の「W&H(ウォーカーアンドホール)」「Mappin & Webb(マッピンアンドウェブ)」などのブランドが有名です。

中国では、銀の特性を生かした独特の用途として「毒味」が行われてきました。漢代以降、皇帝や高官の暗殺を防ぐ目的で銀製の食器が用いられ、ヒ素などの毒物に反応して黒く変色する銀の性質を利用して危険を察知したと伝えられています。

このように世界中で愛されてきた銀製品の中には、高い骨董的・美術的価値を持つものが多数存在しています。しかし当然のことながら銀相場の変動はアンティーク製品の価格にも影響します。年代、品質、保存状態、デザインなどが同じものであれば、基本的に銀の重量が多いほうが高価になります。現在はアンティークの銀製品も非常に高値となっており、資産としてどう扱うべきなのか判断が難しい状況といえるでしょう。

 

■手持ちの銀は売却するべき?

技術革新やグリーン分野での需要拡大により、今後も産業用途の銀需要の増加は当面続くと見られています。世界的に進むインフレが急速に収束する可能性は低く、資産保全の観点から貴金属を保有する意義は依然として大きいといえるでしょう。そのため長期保有も当然一つの選択肢になり得ますが、金に比べ価格変動が大きくリスクを伴う資産でもあります。売却を検討するのであれば、高騰中の今がまさに好機といえます。

当ギャラリーではアンティークをはじめとした各種シルバー製品からシルバーインゴット、純銀(SV1000)、SV958、SV920、銀貨、工業用地金に至るまでのさまざまな銀製品を高価買取しております。骨董的・美術的価値はもちろん、刻々と変化する海外での取引価格、国内の銀相場および為替相場を考慮しつつ、市場全体の傾向として上がり方向にあるのか下げ方向なのかも加味して買取価格を決定いたします。経験豊かな鑑定人が責任を持って査定いたしますので、売却をご検討の方はぜひ当ギャラリーにご相談いただければと存じます。

 

◎鑑定人プロフィール

北岡淳(北岡技芳堂 代表)

初代である祖父が掛け軸の表具師を生業としており、幼い頃から美術品や骨董品に親しむ。その後京都での修行を経て、3代目として北岡技芳堂を継承。2006年に名古屋大須にギャラリーを構え、幅広い骨董品や美術品を取り扱いながらその鑑定眼を磨いてきた。

 

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弊店は販売をする店舗だからこそあらゆる骨董品が高価買取を可能にします。

 

美術品の売却をご検討なさっているお客様や、ご実家のお片付けや相続などでご整理をされているお客様のご相談を賜ります。

 

どうしたら良いか分からなかったり、ご売却を迷われている方がが多いと思いますが、どのようなことでも北岡技芳堂にお任せください。

 

裁判所にも有効な書類を作成させていただく事も出来ます。

 

北岡技芳堂では骨董品の他にも、絵画や貴金属、宝石、趣味のコレクションなど様々なジャンルのものを買受しております。

 

出張買取も行っております。愛知県、三重県、岐阜県、静岡県その他の県へも出張させていただきます。

 

まずは、お電話にてお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

骨董品の買取【北岡技芳堂 名古屋店】

 

愛知県名古屋市中区門前町2-10

 

電話052(251)5515

 

営業10:00-18:00

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