2025年5月8日
日本刀の種類を完全網羅!各部位の名称や名刀についても解説 日本刀コラム10
日本刀と聞くと、多くの方は、「江戸時代のお侍さんが腰に差しているもの」といったイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。もちろんそれも正解なのですが、実は日本刀にはもっと多くの種類があるということはご存じでしょうか。
日本刀の種類
このコラムでは、日本刀の種類とその特徴、日本刀の構造などについて幅広くご紹介します。この記事を通して、日本刀について興味のある方は、ぜひご参考にしてください
日本刀白鞘
日本刀の種類とその特徴
日本刀は用途や時代背景に応じて、いくつかの代表的な種類に分類されます。ここでは、大まかに7つの種類に分け、それぞれの特徴についてご紹介します。
直刀(ちょくとう)
直刀は、日本刀の中でも古い時代に作られたもので、その名の通り、反りのない直線的な形状が特徴です。主に古墳時代から平安時代中期以前に製作されたと考えられていますが、多くは出土品であり、製作年代の特定は困難です。実戦用のほか、儀礼や献上品として用いられたとする説もあります。
太刀(たち)
太刀は、平安時代から室町時代にかけて盛んに製作された長大な刀で、大きく反った刀身と腰に吊るす携帯方法が特徴です。太刀の中には、刃渡りが3尺(約90cm)を超える「大太刀」や、2尺(約60cm)未満の「小太刀」が存在します。
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大太刀:主に神社への奉納用に製作され、また戦場では馬上戦において使用されたとされています。所有者は主に身分の高い武士や貴族でした。
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小太刀:鎌倉時代ごろに登場し、見た目は脇差に似ていますが、反りや形状が太刀と同じであり、別の区分とされます。使用目的には諸説ありますが、詳細は不明です。
打刀(うちがたな)
打刀は、室町時代末期から江戸時代にかけて広まった日本刀で、現在「日本刀」といえばこの形を指すことが多いです。太刀と比べて反りが浅く、刃渡りも約60cm前後とやや短めで、腰帯に差して持ち歩く形式が特徴です。迅速な抜刀が可能なため、実戦向きの構造となっています。
脇差(わきざし)
脇差は打刀よりも短く、打刀と対で腰に差していた補助的な刀です。刃渡りの長さによって、小脇差・中脇差・大脇差の3種類に分けられます。特に江戸時代には、武士だけでなく農民や町人も護身用として携帯できる脇差が「道中差」として普及していました。
短刀(たんとう)
短刀は刃渡りが一尺(約30cm)未満の短い日本刀で、女性や子供でも扱える護身用の武器として用いられました。装飾が豪華なものも多く、所有者の身分を示す品としての側面もありました。
薙刀(なぎなた)
薙刀は、長い柄の先に反りのある刃を備えた武器で、主に平安時代から使用されていました。歩兵・騎兵の双方が用いることができ、特に女性武芸者にも親しまれた武器です。ただし、その長さゆえに取り扱いが難しく、味方を傷つけるリスクもあったとされます。
槍(やり)
槍は薙刀と同じく柄の長い武器ですが、刃の形状は直線的で短く、全長は3〜6メートルに及ぶこともあります。種類も多岐にわたり、素槍・片鎌槍・十文字槍など、先端の形状により分類されます。戦国時代には集団戦術に適した武器として大いに活用されました。
日本刀の構造と各部名称
日本刀は、大きく分けて刀身(本体)と刀装(外装)の2つのパートで構成されています。それぞれの部位について簡単に見ていきましょう。
刀身(とうしん)の主な部位
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切先(きっさき):刀の先端で、斬る・突く動作に使用。
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刃(は):対象を切る部分全体。
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刃先(はさき)/匂口(においぐち):刃の端、見た目や美しさを表現する箇所でもある。
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物打(ものうち):最も切れ味が良く、強度のある部分。
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峰(みね)/棟(むね):刃の反対側、背の部分。
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鎬(しのぎ):峰と刃の間にある筋で、強度と軽量性を保つために重要。
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鎺(はばき):鍔と刀身の間にはめ込む金具。鞘から抜け落ちないようにする役割。
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茎(なかご):柄に差し込まれる部分。手に触れることはない。
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目釘穴(めくぎあな):刀身を柄に固定するための穴。
刀装(とうそう)の主な部位
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柄(つか):手で握る部分。
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柄頭(つかがしら):柄の末端に取り付けられた金具。
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目釘(めくぎ):刀身と柄をつなぎ留める楔。
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鞘(さや):刀身を収納し保護する筒状の容器。
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鯉口(こいくち):鞘の開口部で、鍔と接する部分。
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鍔(つば):柄と刃の間に取り付けられる防御用の金具
総まとめ
日本刀にはそれぞれ異なる形状と用途があり、時代ごとに独自の発展を遂げてきました。刀身や刀装の構造を理解することで、その機能性や美しさ、さらには日本文化としての深い魅力も感じ取れることでしょう。
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