2025年10月30日
天然水晶を見分けるポイント、お教えします 〜北岡技芳堂の骨董品買取りブログ〜
水晶の査定・買取は、宝飾品にも骨董品にも強い北岡技芳堂にお任せください!
こんにちは。北岡技芳堂・鑑定人の北岡です。「水晶」というと、占い師が手をかざす透明な球体を思い浮かべる方も多いかもしれませんね。そのイメージの通り、古くから神秘的な力を持つとされた水晶は、宝飾品や宗教・祭祀用品として用いられてきました。
いろいろな形状で世に多く出ていることから、水晶の価値の有無をパッと見分けることは難しいと思います。その点、昭和25年から続く当ギャラリーでは、宝飾品や骨董品に精通した私が鑑定し、査定の根拠をきちんとご説明させていただくので、ご安心いただければと存じます。

水晶を買取いたします。
<歴史>紀元前の昔から人間とともに
人類と水晶との関わりは、紀元前数千年前の古代文明にまで遡ります。エジプト、中南米、オセアニア、ヨーロッパ各地域、アジア各地域など、古くから世界各地でお守りや宝飾品に加工されて使われてきたのです。
中国では漢の時代の書物に水晶の記述が見られ、シルクロードを通じて西方から流入したとされています。甘粛省や新疆ウイグル自治区の墓地からは水晶製の玉(ぎょく)や装飾品が出土しており、交易品や副葬品として使われたことがわかります。その透き通った美しさは「水精」や「白玉」と呼ばれ、王族や貴族が好んで身につけました。そのほか水晶の数珠は仏教の修行道具として用いられるなど、長い歴史を持つ国の人々とともに歩んできた鉱物といえます。
一方、日本では縄文時代の遺跡から水晶の矢じりが出土していることから、少なくとも縄文時代には使われていたことがわかっています。平安時代には微量のアメジストを薬として服用したという記録がありますが、お体を傷つける恐れがあるため、決して真似をなさらないようにお願いします。江戸時代には加工技術が大きく発展し、明治時代には発掘の最盛期を迎えました。山梨県産が特に有名で、ここで加工された水晶の加工品は、昭和51年には経済産業大臣指定の伝統的工芸品にもなっています。
<原石の種類>カラーバリエーションが豊富
二酸化珪素が結晶化することでできる鉱物を石英と呼びますが、この中で特に無色透明の結晶を「水晶」と呼びます。含有物や埋石環境により色が変わるため、色が違う水晶は下記のような種類分けがされています。
◎紫水晶(amethyst /アメジスト):神秘的な紫色が人気の宝石。昔から高貴な人物が身につけてきたことでも知られ、色付き水晶の中では最も高い評価がつく
◎黄水晶(citrine /シトリン):淡いレモン色のものから深みのあるブランデーシトリンと呼ばれるものまで、色味にかなり幅がある。流通量が多く、比較的入手がしやすい
◎煙水晶(smoky quartz /スモーキークォーツ):茶水晶と呼ばれることも。特に色が濃く光をほとんど通さないものはモリオン(黒水晶)と呼ばれる
◎紅水晶(rose quartz /ローズクォーツ):薄いピンク色の水晶。半透明〜不透明のものが多く、透明度が高く発色の良いものはジュエリーとして使用されることも
◎赤水晶(red quartz /レッドクウォーツ):水晶の中に酸化した鉄分ヘマタイトが入り込むことで赤みを帯びる。こちらも透明度が高いほど希少とされる
そのほかにも緑水晶、青水晶などのカラーバリエーションや、「変わり水晶」といって特殊な結晶化やインクルージョンと呼ばれる包有物の種類によって、特殊な美しさが発現するものもあります。しかしやはり最も価値があるのは透明度が高く、不純物の少ない水晶です。
<産地>産地ごとに異なる特徴・魅力
水晶は豊富な元素(酸素、ケイ素)からできているため、現在は世界各地で産出されています。その中でも有名な産地としてヒマラヤ山脈周辺、インド、ブラジル、アメリカ、それから日本の山梨県も有名です。産地ごとに特徴が異なるため、それぞれが違う輝き、魅力を持っています。
◎ネパール・インド:ヒマラヤ山脈周辺で採れるものは「ヒマラヤ水晶」と呼ばれ、標高の高い山地で鉱夫が手掘りで採取するため、希少石として珍重されています。ガネッシュヒマールやカンチェンジュンガで採れるものが代表的です。インド北部のマニカラン地区で採れる「マニカラン水晶」は、氷河によってゆっくりと冷やされたことから、美しい結晶の水晶が多く発掘されています。
◎ブラジル:ブラジルは工業用なども含め、多種多様な水晶が採れる一大産地として知られています。中でもミナスジェライス州のトマスゴンザガやゼッカデソーザで採れる水晶は、世界でもトップクラスの透明度を有するため人気を集めています。
◎アメリカ:「アーカンソー水晶」や「ハーキマーダイヤモンド」の名で知られる水晶が有名です。どちらも透明度が高く独特な美しさを備えていますが、近年は産出量が減少し、希少価値が高まっています。
◎コロンビア:ペナ・ブランカ鉱山で採れる「コロンビアレムリアン」は抜群の透明度と美しいツヤで知られ、サンタンデール州で採れる「パスウェイクォーツ」は、結晶内に白い線や羽根のようなインクルージョンが見られるのが特徴です。
◎日本:山梨県産の水晶は無色透明なものが多いですが、黒褐色のトルマリンが針状に内包された「ススキ入り」や2つの水晶結晶が接合した「日本式双晶」と呼ばれる世界的にも珍しい形状の水晶も存在します。
<価値>透明度が高く大きいものほど高額に
質の高い水晶は無色透明ですが、ガラスも同じように透き通っていますよね。ここでは皆さまだけに、水晶玉とガラス玉との見分け方をこっそりお教えしましょう。まず、白い紙の上に髪の毛を置き、その上から水晶とガラス玉それぞれを通して覗き見ます。すると天然水晶であれば結晶特有の「光の複屈折現象(ダブリング)」に髪の毛が2本に見え、ガラス玉なら1本に見えるのです。不思議ですよね。また、肌触りも異なります。水晶は冷たく、ガラス玉は暖かく感じます。そのほか、人工水晶もありますが、こちらは天然物との判別が難しいため、我々専門家でなければ見分けるのは難しいかもしれません。
水晶は不純物が少なく透明度が高いもの、そしてできるだけ大きな結晶が高価になるとお考えいただいて結構です。水晶玉のほかにも香炉や彫刻品など、お手持ちの水晶加工品の価値を知りたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。あらゆる品物を丁寧に査定・買受いたします。
◎鑑定人プロフィール
北岡淳(北岡技芳堂 代表)
初代である祖父が掛け軸の表具師を生業としており、幼い頃から美術品や骨董品に親しむ。その後京都での修行を経て、3代目として北岡技芳堂を継承。2006年に名古屋大須にギャラリーを構え、幅広い骨董品や美術品を取り扱いながらその鑑定眼を磨いてきた。
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弊店は販売をする店舗だからこそあらゆる骨董品が高価買取を可能にします。
美術品の売却をご検討なさっているお客様や、ご実家のお片付けや相続などでご整理をされているお客様のご相談を賜ります。
どうしたら良いか分からなかったり、ご売却を迷われている方がが多いと思いますが、どのようなことでも北岡技芳堂にお任せください。
裁判所にも有効な書類を作成させていただく事も出来ます。
北岡技芳堂では骨董品の他にも、絵画や貴金属、宝石、趣味のコレクションなど様々なジャンルのものを買受しております。
出張買取も行っております。愛知県、三重県、岐阜県、静岡県その他の県へも出張させていただきます。
まずは、お電話にてお気軽にお問い合わせくださいませ。
骨董品の買取【北岡技芳堂 名古屋店】
愛知県名古屋市中区門前町2-10
電話052(251)5515
営業10:00-18:00
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