2025年10月1日

芝山細工の買取は、 北岡技芳堂にお任せください! 小物から大型家具まで しっかり鑑定いたします。

こんにちは。北岡技芳堂・鑑定人の北岡です。今回ご案内するのは「芝山細工」です。写真を見てもお分かりいただける通り、見事な装飾ですよね。

 

芝山象嵌大香炉 木製金彩蒔絵

芝山象嵌大香炉 木製金彩蒔絵

 

芝山細工は江戸時代に始まった漆工芸品で、国内はもとより、特に海外で高く評価されました。その人気は現在まで続き、高額で取引されています。ただし希少な工芸品ゆえに、正しい価値を見分けようと思うと相応の知識と経験が求められます

お手元に芝山細工をお持ちの方、査定はぜひ当ギャラリーにお任せください。宝飾品や骨董品に精通した鑑定人である私が常時在籍しておりますので、どのような疑問にもご納得いただけるまでお話させていただきます。

査定・処分をお考えの皆さまの参考になればと考え、以下のページで芝山細工の歴史と特徴についてご紹介しています。お時間がある時にご一読いただければ幸いです。

 

<歴史>超絶技巧の「ジャパン・シバヤマ」が世界を席巻

芝山細工は江戸時代後期に、下総国芝山(現:千葉県芝山町)の大野木専蔵が考案した装飾技法です。発案者の大野木専蔵はその後、芝山細工を広めるために「芝山専蔵」と改名し、江戸に活動拠点を移します。この高度な技術による精緻な工芸品は、当時の11代将軍・徳川家斉にも認められ、将軍家や大名・武家・豪商などの富裕層を中心にじわじわと人気が広がっていきます。

世界的なブームとなったきっかけの一つが、1873年(明治6年)のウィーン万博です。当時、開国を果たしたばかりの明治政府は、外貨獲得に躍起になっていました。そこで万博に日本の美術品や工芸品を出展して輸出産業の振興を促すわけですが、その中に芝山細工が含まれていたのです。見たことのない超絶技巧による華やかさを備えた芝山細工は、ジャポニズムブームに沸く当時の欧米で大きな話題となり、あちこちの国から「うちも欲しい」「うちにも」と注文が入るようになりました。

「ジャパン・シバヤマ」と呼ばれ、輸出工芸品の花形となった芝山細工。明治初期にはさらなる増産を目指し、物流に便利な横浜に製造拠点を設けることになります。江戸をはじめ各地から職人たちが大量に横浜に移住し、本格的な生産が始まりました。1893年のシカゴ万博で「真珠貝花紋小箱」が入賞を果たすと、海外での人気がさらに加速。横浜独自の「横浜芝山漆器」が生み出されるきっかけとなりました。

その後、関東大震災や太平洋戦争で大きな打撃を受け、生産が一時中断されます。戦後は高級な工芸品・美術品の需要が激減し、土産・贈答用の小物が細々とつくられる規模にとどまることに。その後も徐々に衰退していき、現在、横浜で芝山細工に関わる人は30名程度まで減少しています。江戸時代から続く特殊技術を継承している職人はわずか数名。市では横浜芝山漆器研究会を設立し、伝統技術の保存・継承に努めているそうです。

 

<芝山細工の特徴>超絶技巧で華やかな文様を立体加工

創始者の大野木専蔵はもともと彫刻を得意としていて、当初は木櫛に象嵌を施していたようですが、後に硯箱や小屏風に細工をしてみたところ、これが出入りの商人の目に留まり幕府献上品になったとか。

貝殻や象牙、べっ甲、珊瑚などの素材に花鳥や人物などの文様を削り、漆器などに嵌め込んでつくられる芝山細工は、蒔絵漆器や七宝細工、薩摩焼などの超絶技巧が競われていた江戸時代後期に、ひときわ華やかな存在として登場しました。印籠や根付、帯留め、煙草入れなどの小物・アクセサリー類から、特に明治期以降は箪笥や飾り棚、衝立など大型の家具類もつくられるようになります。海外からの要望に応える形で、宝石箱やアルバムなども製造されたようです。

従来の象嵌漆器との大きな違いは、文様がレリーフ状に浮き出ているところ。硬さ・もろさが異なる貝殻などの天然素材を薄く削っていくのですが、光沢や色味を出すためにその都度削る角度や仕上げの厚みを変えていかなければなりません。漆の土台に嵌め込む際も0.1mm単位のずれが命取り。どのような絵画的表現にするかというデザインも含め、熟練の職人技がなければ成り立たない、まさに芸術の域に達した工芸品です。漆や蒔絵、螺鈿、彫刻など多彩な工芸技法を組み合わせ、絢爛に施された立体的な装飾の精緻さ・見事さには、思わず息を呑んで見入ってしまいます。

本来は塗り、蒔絵、象嵌などをそれぞれ専任の職人たちが分業で行いますが、現在は職人不足からこれらの工程を一人の職人が賄うようになっており、ただでさえ高い技術水準が要求される芝山細工づくりの継承を難しくしている一因となっています。

 

<価値>現存数わずか。希少価値の高い芸術品

一口に芝山細工といっても、市場に出ている製品は多種多様です。中には美術館や博物館収蔵クラスのものもあり、高額なものは一千万円を優に超えます。最盛期につくられた優れた芝山細工の多くは海外に輸出され、幕末の動乱や震災、戦争などによって消失してしまったものも多く、現存するものはごくわずか。その芸術性の高さから国内外にコレクターが存在しており、時折クリスティーズなど海外のオークションにも出品され、数万ドルの値で落札されることもあるようです。希少な文化的価値の高い工芸品ですから、お手元にお持ちの方は大切にしていただければと存じます。もし価値を知りたい、処分したいというお客様がいらっしゃいましたら、ぜひ当ギャラリーにご相談ください。責任を持って鑑定させていただきます。

 

◎鑑定人プロフィール

北岡淳(北岡技芳堂 代表)

初代である祖父が掛け軸の表具師を生業としており、幼い頃から美術品や骨董品に親しむ。その後京都での修行を経て、3代目として北岡技芳堂を継承。2006年に名古屋大須にギャラリーを構え、幅広い骨董品や美術品を取り扱いながらその鑑定眼を磨いてきた。

 

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弊店は販売をする店舗だからこそあらゆる骨董品が高価買取を可能にします。

 

美術品の売却をご検討なさっているお客様や、ご実家のお片付けや相続などでご整理をされているお客様のご相談を賜ります。

 

どうしたら良いか分からなかったり、ご売却を迷われている方がが多いと思いますが、どのようなことでも北岡技芳堂にお任せください。

 

裁判所にも有効な書類を作成させていただく事も出来ます。

 

北岡技芳堂では骨董品の他にも、絵画や貴金属、宝石、趣味のコレクションなど様々なジャンルのものを買受しております。

 

出張買取も行っております。愛知県、三重県、岐阜県、静岡県その他の県へも出張させていただきます。

 

まずは、お電話にてお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

骨董品の買取【北岡技芳堂 名古屋店】

 

愛知県名古屋市中区門前町2-10

 

電話052(251)5515

 

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