2025年5月23日

掛軸の修理と保管方法を徹底解説します。 掛軸買取コラム3

掛軸は、日本の伝統文化を代表する美しい美術品です。しかし、経年劣化や不適切な保管により、修理が必要になることがあります。

特に掛軸の表装部分や軸先、紙の破れなどは、専門的な職人の技術を必要とします。修理を行う際には、信頼できる美術商に依頼して表具師に仕立て替えをしてもらいましょう。

 

 

掛軸の仕立て変え

掛軸の仕立て変え 

 

 

掛軸の修理とは?

 

掛軸の修理とは、長年の使用や損傷によって損なわれた美観や機能を回復させる作業を指します。通常は、表装部分や軸先、さらには本紙そのものの補修が含まれます。



これらの作業は高度な技術が必要とされ、作品の芸術的価値を守るためには、熟練した職人による繊細な手仕事が求められるでしょう。

 

 

掛軸修理の必要性

 

掛軸は、時が経つにつれてその美しさが損なわれることがあります。特に湿気や直射日光、虫食いなどの影響によって劣化が進むケースも見られます。



これらのダメージにより、絵柄や書が薄れたり、表装が損傷したりすることがあるため、適切な修理が必要となるのです。

 

 

掛軸修理の主な種類と内容

 

掛軸修理にはいくつかの代表的な方法があります。まず挙げられるのが、表装の補修です。掛軸表面に裂けや傷が生じた場合、専門の職人による繊細な補修が必要になります。表装は掛軸の美的価値を支える重要な部分ですので、細心の注意が求められるでしょう。



次に、軸の修繕があります。掛軸の上下に取り付けられた軸先が破損していると、取り扱い中にさらなる傷みを招くおそれがあります。軸の塗り直しや新しい軸への交換が一般的な対策です。



さらに、掛軸全体を新たに表装し直す「再表装」が行われる場合もあります。これは、広範囲に劣化が進んでいる場合や、全体を新たに蘇らせたいときに選ばれます。

 

 

掛軸修理の費用相場

 

掛軸の修理費用は、作業内容や損傷具合によって大きく変わります。



例えば、軽微な破れやしみ抜きなら数千円程度で済むこともありますが、軸先の交換や全面的な再表装が必要な場合は、数万円以上かかることも珍しくありません。



また、特別な技術を要する修復や、高価な掛軸に対する作業では、さらに高額になる可能性もあるでしょう。



そのため、事前に業者に見積もりを依頼し、複数社を比較したうえで納得できる業者を選ぶことが大切です。

 

 

しみ抜きの費用

 

掛軸に生じたしみの修復費用は、広がり具合や深刻さによって異なります。



軽いしみであれば5,000円から10,000円前後で対応できることが多いです。小さな範囲であれば、比較的簡単な作業で改善が可能です。

ただし、広範囲に及ぶしみや、色彩に影響する場合は、20,000円以上の費用が発生するケースもあります。



しみが拡大する前に早めに専門業者に依頼すれば、費用を抑えつつ、掛軸の保存状態を良好に保てるでしょう。

 

 

折れやシワの修復費用

 

掛軸の折れやシワの修復費用は、損傷の度合いや範囲によって変わります。



浅い折れや軽度のシワなら、5,000円から10,000円ほどで補修できる場合が多いです。この程度であれば、比較的短期間で元の形に整えることができます。



しかし、深い折れや広い範囲に及ぶ場合は、より高度な技術が必要となり、20,000円以上かかることもあります。



正確な費用を知るためにも、まず専門の修理業者による詳細な診断を受けることが大切です。

 

 

変色修復の費用

 

掛軸の変色修復は、紫外線や湿気による劣化を改善するために行われます。

修復の内容や掛軸の状態により異なりますが、一般的な料金は数千円から20,000円程度です。

軽微な変色であれば、表面の色味を調整するだけで済むことも多いですが、大規模な変色や複雑な色補正が必要な場合は、費用が高くなる傾向にあります。

特に骨董価値の高い作品は、慎重な修復が求められるため、費用もそれに比例して高くなる可能性があります。

 

 

破れ修復の費用

 

掛軸に生じた破れの修復費用は、破れの規模や位置によって異なります。



小さな破れであれば、1,000円から5,000円程度で補修できることが一般的です。部分的な修理で済む場合は、比較的手軽に対応できます。



しかし、大きな破れや絵柄部分に影響する損傷の場合には、20,000円以上の修復費用が必要になる場合もあります。



修復には裏打ち作業や新たな補強素材の使用が必要となるため、手間とコストが増すのです。

 

 

掛軸修理後の保管方法

 

修理が完了した掛軸の美しさを長期間保つためには、適切な保管環境が不可欠です。



以下に、保管時に特に注意すべきポイントをまとめます。

 

 

保管環境の管理

 

修理後の掛軸を保管する際は、湿度や温度に十分注意することが重要です。



特に湿気の多い場所では、カビや害虫のリスクが高まりますので、換気の良い直射日光の当たらない場所を選びましょう。



クローゼットや押し入れにしまう際には、防湿シートや防虫剤を併用すると効果的です。



また、重ね置きや圧迫を避け、専用の保存箱に収納することで、物理的な損傷を防ぐことができます。

 

 

掛軸修理の具体的な手順

 

掛軸修理は、緻密な作業の積み重ねです。代表的な手順をご紹介します。

 

 

状態確認

 

掛軸を修理する際には、まず全体の状態確認が必要です。



表装の破損や歪み、軸先の傷み、さらには本紙の劣化状況まで細かくチェックします。



特に、湿気によるカビ跡や虫食いがないか丁寧に見極めることが重要です。作品の制作時期や作家情報もあわせて整理しておきましょう。

 

 

切り抜き作業

 

破損箇所を除去するために、切り抜き作業を行います。



損傷部分を丁寧にカットし、元のデザインやバランスをできる限り維持することがポイントです。



切り抜き作業には専用のカッターやハサミが使われ、職人の技術と経験が問われる工程です。

 

 

表面修理

 

表装面の傷や汚れを修復します。



小規模な損傷なら簡易な処置で済みますが、深刻な場合はプロによる対応が必要です。



美観と耐久性を回復させるためにも、慎重な作業が求められます。

 

 

 

裏面修理

 

裏面の劣化も無視できません。



特に湿気による影響を受けやすいため、裏打ち処理が一般的に行われます。



適切な和紙と糊を用いることで、耐久性を高め、掛軸全体の保護に繋がります。

 

 

仕立て

 

最終工程として、掛軸全体を再構成する仕立て作業を行います。



新たな布地や縁取りを選び、作品全体のバランスと美観を整えます。掛軸の魅力を最大限引き出すためには、この仕立てが非常に重要です。

 

 

まとめ

 

掛軸は、日本の伝統美を体現する大切な文化財です。



その価値を守るためには、適切な修理と保管が欠かせません。



修理が必要な場合は信頼できる専門業者に依頼し、事前に見積もりを確認することが重要です。



また、修理後は湿度や直射日光に気を配りながら大切に保管し、季節ごとの掛け替えなども楽しみながら、長く愛用していきましょう。



掛軸を適切に守り、次世代に引き継ぐことは、私たちにできる小さな文化継承の一歩です。

 

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