2015年3月31日
近藤悠三の作品を買取いたしました。
陶磁器染付の分野で重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受け、日本の陶芸界に大きな足跡を残した近藤悠三。
近藤悠三の作風は一言でいえば豪快雄暉で、自然の草木、果実や山々などのモチーフを絵画的な筆致と濃淡の諧調によって表現しています。ギャラリー北岡技芳堂では、近藤悠三の作品買取を致しております。
染付の人間国宝であった近藤悠三は、志野焼の研究をしていたこともありましたが、後に染付の制作に専念します。
奈良県の富本憲吉の工房の助手であった近藤悠三は、富本の「模様から模様をつくらず」という精神に感化されていきます。
梅やザクロ、アザミ、葡萄、山などを題材として自らのスケッチを基に、つけたてとぼかしを基調とした筆遣いにより濃淡を絵画的に表現しました。
それらの意匠は、器形と調和し、作家独自の豪快な作風を示しています。
その後は、呉須染付に併用して赤絵や金彩の技法を用い、さらに独特の作風を確立しました。
近藤悠三の作風は、文人画や禅画に通じる精神世界を有しているともいわれており、それは、あたかも陶器に描かれた水墨画ようです。