先日は、豊田市のお客様のお宅にお伺いし、アンドレ・コタボの油彩作品を査定・買取いたしました。とても素敵な作品でしたので、しばらくの間、画廊の壁に掛けて眺めておりました。この度は大切なコレクションをお譲りいただき、誠にありがとうございました。

アンドレ・コタボは、1922年にフランス南東部の町サン＝マルスランに生まれました。若い頃は帽子工場で働きながら絵を志し、リヨン美術学校で本格的に学んだとされています。のちに同時代の画家フサロらとともにリヨン派を形成し、画壇の注目を集めていきました。

戦後はサロン・ド・メ、サロン・チュイルリー、青年絵画展、サロン・ドートンヌなどに参加し、1949年にはマントン・ビエンナーレで受賞、フランス政府の奨学金を受けました。1950年にはプリ・ナショナル賞、マントン・ビエンナーレ賞を受賞し、その翌年以降もフランス各地での個展や多くのグループ展を重ねながら、活動の場をヨーロッパにとどまらず南米やアジアへと広げていきました。1953年にはフェネオン賞一等賞を受賞し、パリで初の個展を開催するなど、評価を着実に高めていきました。

作品はフランス国内ではパリ近代美術館やパリ市立美術館に収蔵され、国外でもルクセンブルグ、トリノ、東京の各美術館の買い上げを受けたとされます。さらにソウル、台北、山形などでも収蔵の例が伝えられており、国や地域を越えて支持されてきたことがうかがえます。また大詩人ポール・ヴァレリーの「木の対話（樹の対話）」をはじめ、多くの著作の挿絵を描いたことも、コタボの表現が絵画の枠にとどまらず幅広い文化の場で求められていたことを感じさせます。

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※買取価格は制作年、作風、状態などにより相場が変動いたしますので、
掲載されている金額は、ある程度の目安としてご参考にしていただけますと幸いでございます。

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