長谷川一望斎「純銀梅形菓子入」

買取をさせていただいたお品物は、一度店に持ち帰って状態を確認しながら、どのような形で次の方へお渡ししていくのかを考えていきます。手入れが必要なものには手入れを施し、一点ずつ選別していきます。

その中に、長谷川一望斎の純銀製の梅形の菓子入がありました。梅のかたちがとても可愛らしく、品もありとても素敵でしたので、こちらの菓子入れは弊社で大切に使わせていただきたいと思います。

長谷川一望斎の名で知られる長谷川家は、尾張徳川家の御用鍔師の系譜を継ぐ名門一家です。明治の廃刀制によって刀装具の需要が大きく減少したことを受け、それまでの金工の技を活かしながら、茶道具をはじめとした茶道金工の世界へと転身していきました。

初代の青龍斎（長谷川克明）は尾張徳川家に抱え工として仕え、その次男にあたる長谷川春江が「一望斎」を名乗ったのが始まりとされています。二代が一望斎春泉、当代は三代一望斎春洸と受け継がれており、代々、金工・銀工の技を磨きながら、お茶道具や酒器、菓子器など、端正で使いやすい作品を数多く手がけてきました。名古屋ゆかりの名工として、地元のお客様からもたびたびご相談をいただく作家です。

北岡技芳堂では、長谷川一望斎のような金工師による銀製の茶道具や菓子器をはじめ、茶道具全般、骨董品、掛軸、書画、陶磁器など、さまざまなお品物の査定・買取を行っております。ご実家やご自宅のお片付けや、ご相続・お引越しをきっかけに、銀の菓子器や茶托、急須、銚子などがまとめて出てくることも多く、「黒ずんでしまっているけれど見てもらえるのか」「古いものなので価値があるのか分からない」といったご相談もよくいただきます。

状態が気になるお品物でも、まずはそのままの状態で拝見できればと思います。名古屋市内を中心に、愛知・岐阜・三重など近郊への出張査定も承っておりますので、どうぞお気軽に北岡技芳堂までお問い合わせください。

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「純銀梅形菓子入」