先日は、弊社の近くにお住まいのお客様から「家に外国の画家の絵があるけれど、誰のものか分からないから持っていくね」とお電話をいただきました。お持ち込みいただいた作品を拝見したところ、フランスの画家ミッシェル・ロッド（Michel Rodde 1913–2009）の油彩画でございました。

ミッシェル・ロッドは日本ではあまり知られていませんが、本国フランスでは高い評価を受けている作家で、戦後のパリで風景や静物を豊かな色彩で描き、柔らかくも力強い表現で知られています。

今回お持ち込みいただいた作品は20号の油彩で、状態も良く、額縁にも傷みが見られませんでした。そのためできる限りお値段をお付けし、査定額にもご満足いただけました。いつ頃ご家族の方が購入されたのかは分からないとのことでしたが、押し入れの中に長い間しまわれていたそうです。飾ることがなくなっていたとのことで、「部屋がすっきりして気持ちがいいです」とお話しくださいました。この度は、誠にありがとうございました。

ミッシェル・ロッドは1913年にフランス・グランコンブに生まれ、パリで法律と政治学を修めたのち管理職として働きながら絵を学びました。1946年にサロン・ドートンヌなどに出品を始め、1952年にはフェリス大賞を受賞。翌年から10年間、パリ美術工芸学校やグラン・ショミエールで教鞭をとり、後進の育成にも尽力しました。晩年はアヴィニョン近郊に暮らし、フランス中部の風景を好んで描いています。

北岡技芳堂では、国内外を問わず油彩画・版画など幅広い美術品の査定・買取を行っております。どこの国の作家か分からない作品でも、丁寧に拝見いたします。ご整理の際は、どうぞお気軽にご相談ください。

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