買取実績

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陶芸品
豊場惺也
「唐津茶碗」
- 買取地区:
- 尾張旭市
- 買取方法:
- 店頭買取
参考価格¥20,000
豊場惺也 の唐津茶碗を買取いたしました。豊場惺也は、人間国宝・荒川豊蔵の内弟子として修業し、土の素朴さと自然な焼成を活かした温もりある作品を生み出す陶芸家です。
「瀬戸黒」「黄瀬戸」「志野」をはじめ、「唐津」「粉吹」「備前」など、多彩な作品は、日々の暮らしに寄り添う静かな美しさをたたえています。
岐阜県可児市の山あい、大萱(おおがや)の地に静かに煙を上げる窯があります。そこに暮らし、作陶を続けているのが豊場惺也です。豊場惺也は、1942年に名古屋市の刀剣鑑定家・豊場重春の四男として生まれました。
高校では木工を学び、ものづくりの基礎を身につけましたが、運命を変えたのは、父と親交のあった人間国宝・荒川豊蔵からの「木工もよいが、やきものも面白いぞ」 という一言でした。
この誘いに応じ、荒川豊蔵の内弟子として修行を始めます。豊蔵が築いた水月窯や大萱の陶房で、師と寝食をともにしながら、技術だけでなく暮らし方そのものを学んだといいます。
1974年、可児市大萱に自身の窯を築いて独立します。荒川豊蔵の孫娘との結婚という縁もあり、文字通り師の美意識を受け継ぐ立場となりました。そして2018年には、可児市から「瀬戸黒」の市指定重要無形文化財保持者として認定されました。
土の質感を活かした素直なかたちに、焼成の偶然に身を任せるような自然な仕上がり、ろくろのリズムや窯の呼吸まで聞こえてくるような器は、作家の愉しむ心そのものを映し出しているかのようです。
「無理をせずに作りたいもを作り、使ってくださる方の身近に置いてもらえるものを作っていきたい」というその言葉通り、作品に豪華な飾り気はありません。しかし、毎日の暮らしの中で使われてこそ生きる器であり、そこにあるだけで心を穏やかにしてくれるような力を持っています。
派手さや技巧に走ることなく、土と火の声に耳を澄ませながら作り続ける作品は、使うことで美しさが増していきます。時代の流れに左右されず、自分のリズムで誠実に土と向き合う陶芸家ではないでしょうか。
北岡技芳堂では、豊場惺也 、荒川豊蔵の茶碗、徳利、花入、鉢、香合、盃、皿などの査定・買取を行っております。ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
茶道具の買取につきましては、よろしければこちらもご覧ください。
https://gihodo.jp/cha/
【略歴】
1942年
愛知県に生まれる
1960年
名古屋市立工芸高等学校木工科を卒業
人間国宝・荒川豊蔵に師事
1974年
可児市大萱に半地上式穴窯と登窯を築き、独立
1975年
荒川豊蔵の孫娘と結婚
1977年
互窯会を結成
名古屋で初個展を開催
1985年
この頃より各地で個展を開催し、作家活動を本格化
1994年
作陶30周年展を各地で開催
ドイツミュンヘンで個展を開催
2000年
作陶40周年展を開催
2003年
還暦記念展を開催
2004年
国際陶芸展「ミノ・セラミックス・ナウ2004」に作品を出品