草花蒔絵の銘々皿を買取いたしました。絵変わりで10客あります。

銘々皿は、文字通り「銘々（それぞれ）」のために用意された小皿のことで、大皿から取り分けたお料理やサラダ、お茶請けの和菓子や果物など、自分の分を乗せるための器です。

なかでも漆塗りの銘々皿は、ひときわ上品な佇まいを見せてくれます。天然木の素地に丁寧に施された漆が、料理の彩りを引き立てながら、しっとりとした和の趣を添えてくれます。

漆の銘々皿は、お客様のおもてなしの席にもぴったりです。上品な漆の艶と手触りは、お茶菓子や季節の果物をより一層引き立てます。数枚を揃えて使うことで統一感が出て、場に特別感が生まれるのも魅力のひとつです。

もちろん来客時だけでなく、家族で囲む何気ない食事のひとときにも活躍します。テーブルの片隅に常備しておけば、ちょっとした取り分けやおやつの盛りつけにさっと使えて、とても便利ですね。

軽くて扱いやすく、和洋問わずどんな食卓にも馴染みます。特に形に個性のある銘々皿は、並べるだけでテーブルがぐっと華やぎ、食卓に遊び心とリズムが生まれます。

箱から出して使用する際にわかりやすいよう、お客様が絵柄の名前を刺繍してみえました。状態も美しく、長年大切になさっていたご様子を伺うことができました。

漆の銘々皿は、器そのものがしつらえになる存在です。普段の食卓に一枚加えるだけで、料理も空間もぐっと洗練されて見えるから不思議なものです。

漆器といいますと「扱いが難しそう」「特別な道具が要るのでは？」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。漆器は木を素地にした器です。そのため、極端な乾燥・湿気・温度変化には弱く、また材質としても陶磁器に比べて柔らかいため、扱い方に少しだけ注意が必要ですが、コツを押さえれば毎日気軽に使えて長く楽しめる器なのです。

日々の食卓で使いながら、拭いて・洗って・丁寧にしまうという自然な流れの中で、漆の表面には徐々に美しい艶が生まれてきます。

金属たわしやクレンザーなど、硬くて目の粗いものは傷つけてしまう可能性がありますので、基本は台所用中性洗剤と柔らかいスポンジで、やさしく手洗いをします。

最近では「食洗機対応」をうたう漆器も登場していますが、一般的な漆器は高温や強い洗剤に弱く、塗りが剥がれる恐れがありますので、できるだけ手洗いの方がよいかもしれません。

洗い終わりましたら、柔らかい布巾で拭き取るのがおすすめです。自然乾燥も可能ですが、拭き上げた方が漆の表面が整い、艶のある美しい仕上がりに育っていきます。特に重箱の角やお椀の底など、水がたまりやすい場所は丁寧に拭くようにしましょう。

装飾に蒔絵や金箔が使われている高級な漆器の場合は、よりやさしく扱い、陶器などと分けて洗い、ガーゼや柔らかい布で軽くなでるように洗浄すると安心です。

手にとってみると、漆器ならではのあたたかみや手触り、木の軽やかさに自然と心が和みます。毎日の暮らしの中に、そんなささやかな美しさと豊かさを取り入れてみるのもよいかもしれません。

北岡技芳堂では、蒔絵の銘々皿、椀、硯箱、文箱、文庫などの査定、買取を行っております。ご不明な点などございましたら、お気軽にご連絡ください。

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