買取実績

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オーギュスト・ルノワール 「花飾りのついた帽子」

絵画

オーギュスト・ルノワール
「花飾りのついた帽子」エッチング

買取地区:
岐阜市
買取方法:
店頭買取

参考価格¥30,000

オーギュスト・ルノワール のエッチングを買取いたしました。印象派の中でも、特に名が知られた同派を代表する巨匠です。1894年の作品で、作品サイズは12×9cmと小さいですが、ルノワールの雰囲気がよく出ています。

タイトルは「花飾りのついた帽子」で、花飾りをあしらった大きな帽子を被る少女の姿が描かれています。

描かれている2人の少女は、ジュリー・マネ(ベルト・モリゾの娘)と、その従姉妹ポール・ゴビヤールで、1890~1891年頃にモリゾの家族と共に過ごしたフランス北部ノルマンディーの海岸で目にした光景を取り上げています。

ルノワールは1892~1897年の間に、繰り返し花飾りの帽子のモチーフで、油彩画、デッサン、銅版画、リトグラフを制作しています。

こちらの作品は、1894年刊行のギュスターヴ・ジェフロワ著『芸術生活』に収められた後、1921年にG・リヴィエールが書いた『ルノワールとその友人』にも再録されました。

ルノワールは、油彩画家として成功した後に版画制作を開始しました。それは、ルノワールの作品を手元に置いておきたいという美術愛好家の声に応えるためでもあり、書籍や版画集などのために制作された作品も多くあります。

印象派をはじめとする、新しい美術の潮流が次々と現れた19世紀ヨーロッパでは、マネ、ミレー、ピサロ、ドガ、ゴーギャンらの画家たちが、伝統にしばられた芸術観に反旗を翻し、時には周囲の激しい反発を招きながらも、新しい絵画を生み出していった時代でした。

同時にカラー・リトグラフが普及した時代でもありましたので、絵画の歴史に変革をもたらした画家たちも表現手段の一つとして、版画の制作においてもその創造性をいかんなく発揮し、意欲的、実験的な作品を数多く残しました。

ピエール=オーギュスト・ルノワールは、1841年にフランス中西部の町リモージュで仕立屋を営む、労働者階級一家の7人中6番目の子供として生まれました。

仕立屋の父とお針子の母に育てられ、13歳で磁器の絵付け職人になります。4年間奉公に出て絵の経験を積みますが、産業化の影響による絵付けの仕事の減少を受けて、絵画を目指すことになりました。

1860年、模倣画家として認められたルノワールは、ルーヴル美術館でルーベンス、ブーシェ、フラゴナールなどの主に18世紀ロココ様式の宮廷絵画の研究と模写を行います。

20歳でパリのシャルル・グレールのアトリエに入ります。この画塾でモネ、シスレー、バジールらの後の印象派となるバティニョール派と呼ばれる画家たちと知り合い、印象派の活動に参加しました。

翌年には国立美術学校へ入り、絵画を学びます。以後は、ロマン主義の巨匠・ドラクロワの作品に影響を受けながら、サロンに出品し、入選と落選を繰り返します。

1868年、カフェ・ゲルボワで印象派の先駆者である、マネやドガと出会いました。印象派は1874年から1886年まで計8回のグループ展を開催していますが、ルノワールはそのうち4回参加しています。

1870年の普仏戦争(独仏戦争)では召集され、ボルドーの第10騎兵部隊に配属しました。1870年代のルノワールは、明るい色彩と活き活きとした筆遣いで、都市風俗や郊外の行楽地、女性像などを描き、肖像画家としても成功をおさめました。

1880年、光の効果を重んじ、形状の正確性を失った印象主義に疑問を抱き始めたルノワールは、翌年にイタリアを訪れてラファエロなどの作品に触れ、絵画や古代ローマの美術といった古典的な芸術に魅了されます。

1884年にはコローの研究のため、ラ・ロシェーヌを訪れました。この経験が、印象派に行き詰まりを感じていた40代のルノワールにとっての転機となり、新たな手法を求めて試行錯誤を繰り返しました。この1880年代は、古典主義を探求し作風を変化させた時代でした。

50歳を前にした1888年頃、リュウマチ性関節炎や顔面神経痛に襲われ、温暖な気候を求めて南フランスのカーニュ=シュル=メールに拠点を移します。

この病により、1880年代の古典主義的な表現から、暖色を用いた豊満な裸婦画に代表される晩年期の様式へと変化していきます。

地中海沿岸の強い光と、豊かな自然に刺激されたルノワールは、痛む右手に絵筆を縛りつけて精力的に制作に取り組みました。溶け合うような柔らかなタッチと、色彩が響き合う女性像や裸婦像を生み出し、こうした作品は批評家やコレクターの絶賛を浴び、後世の画家にも強い影響を与えました。

晩年期の1890年代からは体調がさらに悪化し、1911年には車椅子生活を余儀なくされます。そのような中でも78歳で亡くなるまで、痛みに耐えながら最後まで精力的に作品制作を続けました。

ルノワールは労働者階級の生まれでありましたので、社会的な向上心が強かったのではないかと推測されています。パトロンや愛好家の獲得に長けており、自身の様式的特色を残しながらも、彼らの好みや意向に沿い、巧みに合わせていくこともできたようです。

モネやシスレー、ピサロなどの他の印象派の画家たちに比べますと、人物を好んで描いていたルノワールの風景画は多くありませんが、風俗画や神話画、静物画なども手がけており、幅広いジャンルを描いています。

北岡技芳堂では、ルノワールをはじめとする印象派の画家の作品の査定、買取も行っております。ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

絵画の買取につきましては、よろしければこちらもご覧ください。
https://gihodo.jp/kaiga-top/

【略歴】

1841年11年2月25日
フランス中南部のリモージュにて生まれる

1854年
13歳で磁器工場に入り、磁器の絵付職人の見習いとなる

1858年
職人としての仕事を失うこととなったルノワールは画家を目指す

1860年
模倣画家として認められルーヴル美術館でルーベンス、ブーシェ、フラゴナールなど宮廷絵画(主に18世紀ロココ様式)の研究と模写を行う

1861年
シャルル・グレールの画塾に登録

1862年
エコール・デ・ボザール(官立美術学校)に入学
国立美術学校へ入り絵画を学ぶ
モネ、シスレーらと知り合う

1864年
『踊るエスメラルダ』をサロンに出品し、初入選

1868年
カフェ・ゲルボワで印象派の先駆者エドゥアール・マネやエドガー・ドガと出会う

1873年
モネ、ピサロ、シスレーら、後に「印象派」と呼ばれるグループの画家たちは「芸術家、画家、彫刻家、版画家その他による匿名協会」を結成

1874年
パリ、キャピュシーヌ大通りの写真家ナダールのアトリエでこのグループの第1回展を開催
後に「第1回印象派展」と呼ばれるもので、ルノワールは『桟敷』など7点を出品する

1880年
アングルやラファエロに影響され、明確なデッサンと寒色を基調とした作風の時代に移行する
古典主義を探求し作風を変化させる

1903年
彫刻も手掛けるようになる

1911年
車椅子生活を余儀なくされるも、痛みに耐えながら最後まで精力的に作品制作を続ける

1919年12月3日、逝去

 

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※買取価格は制作年、作風、状態などにより相場が変動いたしますので、
掲載されている金額は、ある程度の目安としてご参考にしていただけますと幸いでございます。

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