買取実績

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絵画
アンディ・ウォーホル
「Flowers」サンデー・B・モーニング
- 買取地区:
- 尾張旭市
- 買取方法:
- 出張買取
参考価格¥30,000
アンディ・ウォーホル「Flowers」のサンデーモーニング版を買取いたしました。「Flowers」は、ウォーホルの代表的なモチーフの一つです。
「サンデー・B. モーニング版」は、ウォーホル・ファンデーション(アンディ・ウォーホル美術財団)が唯一容認するアンディ・ウォーホルの復刻作品です。
1970年にドイツ人とベルギー人の2人が、ウォーホル作品のヨーロッパ・エディションを企画、オリジナルのシルクスクリーン版型が貸し出されたという一説もあります。
今回の「フラワーズ」の他にも「マリリン」「キャンベルスープ缶」シリーズなどのサンデーモーニング版もございます。
ウォーホルは途中で企画から降りましたが、2人はヨーロッパの版元として、オリジナルとは僅かに異なる配色で無認可の作品を250部制作しました。
裏面には「Published by Sunday B. Morning」「Fill in Your own Signature」と黒いインクでスタンプが押され、ウォーホルがその数点に「This is not by me」とサインしたことから、ヨーロッパ・エディションとして認められました。現在の作品は、青いインクでスタンプが押されています。
世界中に流布しているサンデーモーニング版には、ウォーホルが生前に許可、または黙認していたとされるものの他にも、没後の90年代以降に、継続的に制作されているものも多く出回っています。
アンディ・ウォーホルは、世界でも最もポピュラーな20世紀後半を代表するポップアーティストですので、こちらの作品に見覚えのあるお客様も多いのではないでしょうか。
ウォーホルの「花」シリーズは、1964年11月にニューヨークのギャラリーで発表されると、コレクターの間で大人気となり、1000点近く制作されたと言われています。
正方形の画面上に極彩色の花を並べた「Flowers」は、色彩や構図の大胆さとインパクトがあり、独特の存在感がありますね。
花のシンプルな形や配置、明るいデザインは、1960年代のファッションにも影響を与えました。
実は「Flowers」は、雑誌『モダン・フォトグラフィー(1964年6月号)』に掲載されたハイビスカスの写真をベースにして制作された作品でした。
現代美術の手法の一つである「アプロプリエーション」は、過去の他者作品を自身の作品に取り込み、文脈を書き換えて再提出することで、様々なアーティストが実践しています。
ウォーホルもこの手法を用いて、他者の写真を自分の作品に取り込み発表しましたが、1966年に写真を撮影した同誌の編集長・コールフィールドから著作権侵害で訴えられました。
裁判の判決は「Flowers」が写真の著作権侵害であることを前提とした、ウォーホル敗訴の和解となりました。訴訟されたのは皮肉的でもありましたが、ウォーホルの狙いでもあったのでしょうか。
ウォーホルが2点の「Flowers」をコールフィールドに渡すことと、複製されるプリントの将来の利益から一定のパーセンテージを支払うことが和解の条件だったと言われています。
ウォーホルの多くの作品は、アメリカ文化とアメリカなるものの概念をテーマにしています。
1962年にキャンベルスープ缶のシリーズを発表以降、コカコーラやマリリンモンロー、エルヴィスプレスリー等の有名人など、大衆社会のわかりやすい素材をモチーフにしています。
またいち早くシルクスクリーンの技法を取り入れ、大量生産や大量消費という高度資本主義の構造をアートに持ち込みました。
アートと商業デザインの境界を曖昧にしたウォーホルの作品は、現代社会への鋭い洞察など、シンプルでありながら深い意味を持っています。
ウォーホルは、これまでも著作権のあるものを自分のアート作品に落とし込んできました。誰でもが知っているイメージを、誰でもが可能なシルクスクリーン技法で複製する、サインも買った本人がすればいいと、既存の美術界を挑発したのがウォーホル本人でしたが、それを逆手にとったのがサンデーモーニング版だったのかもしれません。
ウォーホルは1987年に亡くなりましたが、現在のアート市場でも高い人気を集めています。制作部数が限定されたシルクスクリーンは、その希少性と人気から高値で取引されております。
413種類が掲載されております『アンディ・ウォーホル全版画』(美術出版社刊)以外にも、それ以上の種類が存在するされており、さらに掲載作品以外にも「TP版」と呼ばれる色違いのイレギュラーな作品も存在します。
ウォーホルの買取価格は、数万円から1000万円を超えるものまでとても幅広くございます。特に、サインや限定部数の記載がある作品は、数百万円台で取引される場合が多いですが、査定額は作品の内容や状態によって大きく異なってまいります。
北岡技芳堂では、アンディ・ウォーホルの作品の査定、買取を行っております。ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
絵画の買取につきましては、よろしければこちらもご覧ください。
https://gihodo.jp/kaiga-top/
【アンディ・ウォーホル 略歴】
1928年
ピッツバーグにてスロバキア移民の子として生まれる
1949年
カーネギー工科大学(広告美術)卒業
1950年
『ヴォーグ』など雑誌の広告やイラストを手掛ける
1952年
アート・ディレクターズ・クラブ賞(新聞広告美術部門の賞)を受賞
商業デザイナー・イラストレーターとして有名になる
1960年
ファインアートの世界に入り「バットマン」「スーパーマン」などのコミックをモチーフとした一連の作品を制作
1961年
キャンベルスープの缶やドル紙幣をモチーフにした作品を描く
これがポップアート誕生のきっかけとなる
1962年
シルクスクリーンプリントを用いて作品を量産するようになる
1964年
ニューヨークにファクトリーと呼ばれるスタジオを構える
1968年
拳銃で狙撃され一時重体となるが一命を取り留める
1970年
「ライフ」誌によってビートルズとともに「1960年代にもっとも影響力のあった人物」として選ばれる
1970年頃から、プレスリー、マリリン・モンロー、毛沢東などのポートレートのシルクスクリーンを数多く制作する
1974年
初来日
1982年から1986年にかけて
災害や神話をモチーフとした一連の作品を制作する
1983年
TDKカセットテープのCMに出演
1987年
NYにて死去、享年58歳歳
主な所蔵美術館:ニューヨーク近代美術館(MoMA)、アンディー ウォーホル美術館(ピッツバーグ)、テートモダン(ロンドン)、ポンピドューセンター(パリ)、東京都現代美術館(日本)など
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※買取価格は制作年、作風、状態などにより相場が変動いたしますので、
掲載されている金額は、ある程度の目安としてご参考にしていただけますと幸いでございます。
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