買取実績

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茶道具
萩焼火入
ホヤ:中川万兵衛作
- 買取地区:
- 名古屋市内
- 買取方法:
- 店頭買取
参考価格¥15,000
萩焼火入を買取いたしました。ホヤは江戸後期の金物師・中川万兵衛の作です。
火入は、煙草盆(莨盆)の中に組み込み、煙草につける火種を入れておく器のことです。火入の中には灰が入っており、火をおこした切炭を中央に埋めて、喫煙の際の火種としています。
煙草盆は煙草を吸うための道具ですが、茶道では「一服なさって、ごゆっくりおくつろぎください」という意味合いで出されます。
煙草盆は待合用だけでなく、露地の腰掛けにも用意されており、中立の前や薄茶の前など何度か登場します。
煙草盆の中には、火入、煙管(きせる)、灰を捨てる灰吹(はいふき)、莨入(たばこいれ)が組み込まれています。流派によっても違いがありますが、選び方は亭主のセンスにも依りますので、綺麗に入った煙草盆はお茶席の見どころの一つでもあります。
お茶の世界では「心入れ」という、お客様へのおもてなしの言葉があります。
表でお客様に接している亭主を裏で支えている半東は、お客様が今どこで何をしているのか、次はどのように動くのか、ということを常に心にかけ、タイミングを見計らい、不要になったものを下げたり、打ち水をしたり、火をおこして灰を整えます。
食事が終わり中立となり待合に戻ったときに、新しく火がおこり、筋目が立て直してある火入を見ると、迎えられている気持ちが伝わります。そのため、行く先々で火入の炭が赤くおきている、ということはとても大事なこととなります。
煙草盆の鑑賞は火入の鑑賞といわれるほど、火入に重点が置かれます。現代では煙管を使う人はあまりいらっしゃらないので、煙草盆自体が時代にそぐわないようにも思われるかもしれませんが、火入の火は亭主側の心入れを象徴するものの一つです。
客側も一期一期の思いで亭主の心入れを深くおしはかり、お互いに相手の心をいたわりつつ、真心が通うように励む姿勢が、主客一味の茶事であるといえるかもしれません。
最初の頃の火入は、香炉の小振りな物や、向付を見立てで使用していたそうです。素材は、銅器や鉄器はあまり用いられず、主に陶磁器が用いられ、青磁、信楽焼、唐津焼、織部など種類が豊富にあります。
煙草盆と火入の組合せは、材質、形状、大きさ、煙草盆の縁の高さと火入の高さ、火入の釉色と煙草盆の塗色など、考慮される要素は様々です。
例えば、染付や呉須などの磁器には真塗や溜塗を、志野や織部、唐津などの施釉陶には一閑張を、備前や信楽など自然釉陶には木地や焼杉などを合わせます。現在では、志野や唐津などの筒向付が使われることも多いそうです。
先日、蛸唐草模様の古い火入に植物を入れている写真を拝見しました。本来の使い方で灰を入れてお香を焚いてもいいですし、カトラリーを入れたりして、現代の生活に上手に取り入れてみるのも楽しいかもしれませんね。
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