買取実績

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清風与平「太白釉水注」

煎茶道具

清風与平
「太白釉水注」

買取地区:
大府市
買取方法:
店頭買取

参考価格¥40,000

清風与平の太白釉水注を買取いたしました。お煎茶がご趣味だったお母様が大切になさっていたお道具をお譲りいただきました。この度は、誠にありがとうございました。

こちらは四代の作品です。全体的に柔らかみのある白い色調で、形も可愛らしい水注です。

清風家は、江戸時代の終わり頃から続く清水坂の陶家です。創業時から、煎茶文化の流行を背景とした煎茶道具を専門とする陶家でした。

初代は金沢に生まれ、文政年間に京都の有名陶工である仁阿弥道八に弟子入りをしました。その後才能を認められ、独立を許されて初代・清風与平を名乗ります。染付や金襴手、乾山、青磁を得意としました。

二代与平は初代の実子で五渓と号し、着彩技法の名工と謳われました。最初は家業を手伝いながら技法を学び、種磁器の制作を行いました。新たに白磁浮文の制作を行い、1873年に京都府歓業御用係となりましたが、5年後に34歳という若さで亡くなりました。

三代与平は、1851に兵庫県姫路市に生まれます。父・岡田良平は、代々続く醤油醸造業を営み、儒者や円山派の花鳥画に通じる人物だったと伝わっています。

幼少期より絵を描くのが好きだったため絵師を志し、田能村直入に弟子入りをしました。大阪で修業をして2年が経過ぎた頃、大病を患い療養のために大塩に戻ることとなりました。

春になり病気は完治し、大阪へ戻ろうとしますが、両親は再発を恐れて反対していました。そんな時に、京都と大塩を行き来する陶磁器商が岡田家を訪れ、京都の清風家が絵や陶器の好な子を養子にしたいという話を聞きます。

こうして1866年の夏に上京して清風家の養子に入りました。陶磁器に絵付けをする画工として修業を始め、自主的に経験を積み、6年ほどで陶器製造の全ての工程を習得するまでに成長しました。この努力を認めた二代は、独立を認めることにします。

独立から約15年間、三代清風与平を名乗るまでの間に何度か名前が変わりましたが、そこからの活躍は目覚ましいもので、当時の技術では難しいとされていた、様々な色を発色する釉薬を国産の材料のみで作り出し『百花錦』と名付けました。

他にも、温かみのある象牙色の白磁『太白磁』や、穏やかな緑色の『秘色釉』など、次々と新しい技術や釉薬を発表しました。三代は、特に純東洋趣味的な作品や浮彫を得意としました。

1886年に京都陶磁器組合長となり、1893年に陶芸界初の帝室技芸員に任命されました。帝室技芸員(ていしつぎげいいん)は人間国宝の前身ともいえるものですが、帝室技芸員になるのは人間国宝になるよりも遥かに難しかったようです。

1890年、日本美術・工芸家の保護奨励を目的とした帝室技芸員制度が定められました。天皇や皇族のために室内装飾を目的とする調度品を制作する役割も担当していた彼らは、日本の文化を守り、次世代に伝える仕事も担っていました。

定員は25名で、制度が廃止された1944年までに、横山大観、竹内栖鳳、黒田清輝、富岡鉄斎、梅原龍三郎などの芸術家79名が帝室技芸員に任命されています。

陶芸界からは約60年の間で、三代清風与平、初代宮川香山、初代伊東陶山、初代諏訪蘇山、板谷波山の5名しかいません。

人間国宝の陶芸家が約60年の間に30名以上いることと比較してみましても、帝室技芸員になることが難しかったことが分かりますね。

四代与平は、1871年に三代与平の次男として生まれました。父に技法を、日本画を田能村小斎に学び、代々の趣向を取り入れる作品を作り上げました。

五代与平は、遊び心と力強さを兼ね備えた大胆な筆運びによる作風を確立しました。特に呉須、白磁、色絵を得意とし、現在も多くの京焼作家の手本とされています。

 

北岡技芳堂では、清風与平の査定、買取を行っております。煎茶道具も幅広くお取り扱いしておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

 

【初代 清風与平】号:梅賓

1803年  
加賀藩士・保田弥平の子として生まれる

1814年  
仁阿弥道八に師事

1818年  
桃山の三夜荘に築窯

1827年  
五条橋東4丁目に築窯し楽焼、染付、朝鮮写、白磁、色絵などを焼成

1847年  
備前藩筆頭家老・伊木忠澄に招かれ虫明焼の指導をして磁器を焼く

1863年  
逝去

 

【二代 清風与平】号:五渓

1845年生まれ

1873年  
京都府勧業御用掛となる

1878年  
逝去(享年34歳)

 

【三代 清風与平】号:清山、晁浦、晟山

1851年  
播磨に生まれる
二代清風与平に師事

1867年
16歳で京都清水の清風家の養子となり陶磁器の修業を開始する

1878年  
三代清風与平を襲名 釉薬を工夫し純日本風陶磁器を制作。青磁や白磁を得意とした。

1893年  
陶芸界初の帝室技芸員となる

1914年  
逝去

 

【四代 清風与平】号:梅渓

1831年  
三代与平の次男として生まれる 父に技法を学び、日本画の技法を田能村小斎に学ぶ

1914年  
四代清風与平を襲名

1951年  
逝去

 

【五代 清風与平】

1921年生まれ

1990年  
逝去

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※買取価格は制作年、作風、状態などにより相場が変動いたしますので、
掲載されている金額は、ある程度の目安としてご参考にしていただけますと幸いでございます。

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