葛明祥の壷を買取いたしました。写真では分かりづらいのですが、高さは80cmほどありましてかなり大きいです。そのまま飾っていただいても迫力がありますし、大ぶりの枝ものを生けていただくのもよいかもしれませんね。葛明祥についてはこちらの弊社ブログでもご紹介しておりますので、よろしければご覧くださいませ。

葛明祥（かつめいしょう）は、清朝乾隆・嘉慶年間（1736年-1821年）頃に活躍していた、宜興窯（ぎこうよう）の陶工です。親子三代で葛明祥の銘を使っていたとされています。宜興窯では、鈞州とよばれた河南省禹県を中心に作られた鈞窯（きんよう）という青磁陶器を製作していました。

単色を特徴とする鈞窯釉を葛明祥と弟・葛源祥（かつげんしょう）が継承し、発展させたものが海鼠釉（なまこゆう）です。青色をした乳濁釉で、白い斑点などが海鼠に似ていたことから名付けられたとされます。青地ベースにオパール現象によって青白く美しい艶をした色彩の海鼠釉は、実際に見るとグラデーションがあり、灰、黒、青、緑の中間のような色でとてもきれいです。

葛兄弟は器の種類を広げ、皿、洗面器、水差し、花瓶、火鉢など多種多様なものを作りました。海鼠釉の技法を施した数々の名作を残しています。作品の多くは日本へ大量に輸出された為、日本国内では比較的目にしますが、中国にはほとんど存在しないようです。丸みを帯びた形や優雅で滑らかなライン、暖かく穏やかな雰囲気を持つ葛明祥の作品は特に日本で人気があります。器の内側と外側に釉薬が施されており、窯の中で変化する釉薬の色は非常に華やかです。こちらの壷は普段使用するには大きいかもしれませんが、小ぶりなものもありますので、この釉薬によく合う四季の花々を生けてみるのもよいかもしれませんね。

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※買取価格は制作年、作風、状態などにより相場が変動いたしますので、
掲載されている金額は、ある程度の目安としてご参考にしていただけますと幸いでございます。

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