買取実績

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骨董品
山本春正「蒔絵盃洗」
- 買取地区:
- 犬山市
- 買取方法:
- 出張買取
参考価格¥15,000
山本春正の蒔絵盃洗を買取いたしました。盃洗(はいせん)は、盃をすすいで清めるための器です。
特に江戸時代には、一つの盃で酒を飲み交わす「献杯」の習慣が主流だったため、次に盃を渡す前に水ですすいで清める必要がありました。そのため、酒席における礼儀作法の一環として欠かせない道具でした。
盃洗に水を張り、使い終えた盃をさっとくぐらせて洗います。ただの実用品にとどまらず、蒔絵や螺鈿などが施された美術工芸品としての価値をもつものも多く、茶席や宴席で格式を添える存在でもありました。
山本春正(やまもと しゅんしょう)は、蒔絵師の家系で、代々「春正」を名乗り、江戸時代中期以降に京都から名古屋へ拠点を移して活躍してきました。
特に二代春正・景正(1641–1707)、もしくは三代春正・政幸(1654–1740)の作品とされる、名古屋市博物館所蔵の「住吉蒔絵硯箱」が有名で、その精緻な蒔絵技術から名古屋でも高い評価を得ています。
このように、山本春正は京都時代から名古屋時代に至るまで蒔絵技術を継承・発展させ、関西・東海地方でその名を知られる存在でした。
北岡技芳堂では、山本春正の文庫、硯箱、印籠、棗、香合、盃洗などの査定、買取を行っております。その他の蒔絵の作品などについきましても、ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
骨董品の買取につきましては、よろしければこちらもご覧ください。
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初代・山本春正(生没年不詳)
京都にて活躍した蒔絵師で、和歌にも通じ、歌学者としても知られています。父・俊正が蒔絵師として築いた基盤をもとに名声を得ました。
2代・山本景正(代数に異説あり)
一部系譜では省略されており、代を繰り上げて数える場合があります。
3代・4代 春正春継(生没年不詳)
蒔絵の名工として、研出蒔絵を得意としました。姓を「春正」に固定したとされています。
5代・春正 正令(1734–1803)
寛政元年(1789)に天明の大火をきっかけに尾張・名古屋へ移住しました。代表作は「光琳松蒔絵盃」です。名古屋門前町の極楽寺に葬られました。
6代・春正 正之(1774–1831)
5代正令の子で、尾張藩に拝謁し、藩の御用蒔絵師となりました。号は「挙白堂」で、文政期に活躍しました。極楽寺に葬られ、東京国立博物館や名古屋市博物館に作品が所蔵されています。
別家・春正 正賢(1782–没年不詳)
5代正令の次男で、文化11年(1814)に伊勢山田に移住し、蒔絵作品を制作しました。肖像画の筆者としても知られています。
7代・春正 正徳(1806–1871)
6代正之の長男で、食膳類の蒔絵や漆絵を多く制作しています。「舟木七世」「舟木六世」と号したこともあり、家系整理を行いました。徳川美術館などに作品が残っています。
8代・春正 正周(1816–1877)
正之の次男で、兄・正徳より家督を継ぎました。明治10年に極楽寺に葬られ、東京国立博物館に作品が所蔵されています。
9代・春正 正章(1846–没年不詳)
8代正周の長男で、明治11年(1878)に隠居し、家督を弟の正兼に譲りました。
10代・春正 正兼(1864–1929)
9代正章の弟で、明治14年に「春正」姓に復姓しました。多くの門人を育て、「春正別家十家」と称される一門の総帥となりました。
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※買取価格は制作年、作風、状態などにより相場が変動いたしますので、
掲載されている金額は、ある程度の目安としてご参考にしていただけますと幸いでございます。
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