赤羽忠親の油絵を買取いたしました。日本の風景を描いた洋画家で、主に信州や中部山岳地帯の自然を題材としました。写実を基盤としつつ、印象派的な明るい色彩感覚とリズムのあるタッチを融合させた作風が特徴です。

今回買取をさせていただいた作品は、長野県の名勝「上高地」の秋の風景を描いたもので、赤羽忠親らしい明快な筆致と清冽な空気感が際立っています。

雄大な北アルプスの表現 画面奥には、堂々たる雪を頂いた北アルプスの峰々が広がり、季節は晩秋から初冬へと移り変わる情景が感じられます。

構図は中央に向かって奥行きが生まれる三角構図的な安定性があり、川の流れも視線の導線として機能しておりますので、鑑賞者の視線が自然と画面奥の山並みに誘導されていきます。

上高地といいますと、大正池や河童橋、ケショウヤナギ林、そびえる穂高連峰などを思い起こしますが、そのすべてが文化財に指定されています。

1952年に文化財保護法に基づき、上高地は特別名勝および特別天然記念物に指定されました。この頃からマイカーで訪れる観光客が増加し、上高地は混雑するようになったため、豊かな自然と美しい景観を守る必要性が広く認識されるようになりました。

1975年にはマイカーの乗り入れが規制され、現在では環境保護に配慮した形で、年間に百数十万人もの観光客が訪れる人気の景勝地となっています。

2025年は例年通り、4月27日に上高地開山祭が開催されましたね。奉納獅子舞やアルプホルンの演奏などもあり、開山祭の模様はYouTubeでご覧いただくことができます。

赤羽忠親（あかばね ただちか）は、1935年長野県生まれの洋画家です。多摩美術大学絵画科を卒業後は、1992年に現代洋画精鋭選抜展で銅賞、1995年には大洋会展で奨励賞となりました。

1997年、ネパール王国を訪ね、カトマンズやヒマラヤ山脈を取材しました。ネパールの首都カトマンズは、古くからの歴史と文化が息づく街であり、赤羽はその独特な街並みや人々の生活に魅了されました。

ヒマラヤ山脈の雄大な自然景観は、赤羽の風景画に新たな視点をもたらしたのでしょうか。雪を頂いた山々や澄んだ空気感は、彼の作品において重要なモチーフとなっています。

「一枚の繪」人気作家として活躍し、長野・安曇野にアトリエを設け、安曇野をはじめ信州の風景を描き続けました。

北岡技芳堂では「一枚の繪」の作家や、国内外問わず、様々な画家の絵画をお取り扱いしております。作家名などがお分かりになる場合は、お電話でもおおよその査定額をお伝えすることが可能でございますので、お気軽にお問い合わせください。

絵画の買取につきましては、よろしければこちらもご覧ください。
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【赤羽忠親 略歴】

1935年　
長野県に生まれる

1971年　
創元会展にて初入選

1988年　
大洋会創設に参加

1992年　
現代洋画精鋭選抜展にて銅賞受賞

1997年
ネパール王国を訪ねカトマンズ、ヒマラヤを取材旅行

1998年　
大洋展にて大洋会賞受賞

2015年　
逝去

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※買取価格は制作年、作風、状態などにより相場が変動いたしますので、
掲載されている金額は、ある程度の目安としてご参考にしていただけますと幸いでございます。

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