元永定正　高価買取いたします

元永定正の作品は高価買取査定を実施中

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日本を代表する抽象画家の一人、元永定正の作品

元永定正は、「具体美術協会」メンバーとして吉原治良らとともに日本の現代美術を盛り上げた作家。絵具や塗料を直接キャンバスに流し込み、流動感溢れる抽象絵画が特徴。

元永定正 （もとなが さだまさ）

1922年、三重県阿山郡上野町（現伊賀市）生まれ。三重県上野商業学校（現三重県立上野商業高等学校）を卒業後、大阪の中之島美術研究所（現専門学校中の島美術学院）へ進学。当初は漫画家を志していたが1946年に同郷の画家である濱邊萬吉に師事し、洋画へ転向する。

1955年、吉原治良との出会いを機に関西の前衛美術グループ「具体美術協会」に参加し、16年間中心メンバーとして活動した。初期にはビニール袋に色水を入れて吊るした作品や、煙を使ったパフォーマンスなど、斬新な素材を用いて自然現象を表現する実験的な作品を制作。1958年ごろからはアンフォルメルに影響を受け、絵具や塗料を直接キャンバスに流し込み、流動感溢れる抽象絵画を発表し始めた。「新しい絵画世界－アンフォルメルと具体－」に出品した後、1959年トリノのプレミオ・リソーネ国際展で受賞。1964年に現代日本美術展で優秀賞を受賞し、以降、各種国際展などで活躍する。

1966年、ジャパン・ソサエティの招聘により、ニューヨークで制作する機会を得る。翌年、ヨーロッパを巡遊して帰国。帰国後は抽象表現主義から明快でユーモラスな作風へと変化する。

70年代からは本格的に版画制作を始め、シルクスクリーンを多く手がけるとともに絵本制作にも精力的に取り組んでいく。1983年には日本芸術大賞を受賞し、日本を代表する抽象画家としての地位を確立。同年、ソウル国際版画ビエンナーレでグランプリを受賞。1988年にはフランス政府より芸術文芸シュヴァリエ賞を授与。1991年、自身が絵を担当した絵本『もけら　もけら』で第14回絵本にっぽん賞（現日本絵本賞）を受賞し、同年に前衛画家として初めて紫綬褒章を受章するなど、国内外で高い評価を獲得していく。

晩年は2009年に地元の三重県立美術館で大規模な個展を開催。2011年、88歳の時に兵庫県にて逝去。2013年にはニューヨーク近代美術館とグッゲンハイム美術館で「具体」を紹介する展覧会が開催されたことを機に、具体への再評価の機運が高まり、近年は具体メンバーの作品が世界のコレクターの間で人気を集めている。