田中敦子　高価買取いたします

田中敦子の作品は高価買取査定を実施中

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年々評価の高まる田中敦子の作品

「具体美術協会」に参加し、戦後の前衛美術運動を引っ張った女性芸術家の一人として知られている田中敦子。2012年には、東京都現代美術館とイギリスのアイコンギャラリー、スペインのカスティジョン現代美術センター との共同企画で、大規模な回顧展『田中敦子―アート・オブ・コネクティング―』が開催されるなど、田中への再評価の機運が高まっています。

田中敦子 （たなか　あつこ）

1932年、大阪府出身。1951年に京都市立美術大学（現京都市立芸術大学）を中退後、大阪市立美術館付設美術研究所で学ぶ。後の夫となる金山明に助言を受け、抽象画に興味を持つようになる。1952年、金山明、白髪一雄、村上三郎らが結成した「0（ゼロ）会」に参加し、1954年の「0会展」に出品。

1955年には、白髪、村上らと共に、吉原治良が率いる「具体美術協会」に参加し、同年に開催された第1回具体美術展では、展示空間に設置された20個のベルが次々と鳴り響く作品『ベル』を発表。翌年の第2回具体美術展では、コードをボディ・スーツのように組み立て、そこに電球と管球を取り付けてカラフルに明滅させた『電気服』を出品。1957年には、「舞台を使用する具体美術」展で、自らがその『電気服』を着てパフォーマンスを行い、一躍注目を集める。

その後田中は、造形とパフォーマンスを結合させた先駆的なアーティストとして、国内のみならず、国際的にも高い評価を獲得していく。中でも、フランスの美術批評家ミシェル・タピエが来日した際には、田中の作品を見て、国際的に活躍する作家と比較しても遜色なく、前衛的な具体美術協会の中でも卓越した才能を持つアーティストとして位置付けた。また、タピエ氏との出会い以降、制作の中心が平面作品へ移行。『電気服』から着想を得た、色鮮やかに描かれた円と線が絡み合う絵画群を、生涯に渡って描き続けている。

1980年には、具体美術協会の評価が高まり、国立国際美術館やイギリスのオックスフォード近代美術館などで回顧展が開催される。1986年には、パリのポンピドゥー・センターで開催された「前衛芸術の日本1910-1970」展で、『電気服』を再制作／出品している。また、1993年のヴェネチア・ビエンナーレ、1994年にグッゲンハイム美術館などを巡回した「戦後日本の前衛美術」展でも、作品が展示されている。

2005年、肺炎のため死去（享年73歳）。没後も、2007年に、ドイツ・カッセルの国際美術展「ドクメンタ12」で作品が展示され、2012年には、東京都現代美術館とイギリスのアイコンギャラリー、スペインのカスティジョン現代美術センター との共同企画で、大規模な回顧展『田中敦子―アート・オブ・コネクティング―』が開催されるなど、田中への再評価の機運が高まっている。