小松均（こまつひとし）

1902　(0歳） 山形県亀井田村深堀に曹洞宗延命寺の住職の父・小松梅勇の子として誕生。1年余にして父と死別。16歳まで母子で 村山市白鳥の伯父宅に身を寄せる。

1918（16歳） 白鳥小学校、富並尋常高等小学校卒業後、神奈川県川崎市で洋服屋の小僧となるが、帰郷して下駄屋の丁稚となる。

1920(18歳） 彫刻家を志して再上京。新聞配達の傍ら川端画学校に通う。

1924(22歳） 中央美術展に「嫁して行く村の乙女」が初入選。
第４回国展に「晩秋の野に死骸を送る村人達」入選。

1925(23歳） 日本美術院試作展に「倉のある雪の日子守子」を出して入選。
京都に転居し、土田麦僊に師事。東山洋画研究所でデッサンを学ぶ。

1926(24歳） 第5回国展に「秋林」「夕月」を出品、国画賞を受賞、国展会友に推挙される。

1927(25歳） 第6回国展に「花」を出品、大原に転居する。

1928(26歳） 第７回国展に「雪」「八瀬」を出品。国際日本画部が解散し、新樹社を結成。

1929(27歳） 第10回帝展に「渓流」が入選。

1930(28歳） 第17回院展に「もや」が入選。第11回帝展に「くぬ木林」を出品、特選となる。

1936(34歳） 土田麦僊没。内貴清兵衛の紹介で横山大観に会う。

1937(35歳） 津田青楓、小杉放庵、小川芋銭らと墨人会倶楽部を結成。

1946(44歳） 第31回院展に「牡丹」を出して日本美術院賞を受け、同人に推挙される。

1950(48歳） この頃、神奈川県・柿生に住む。

1956(54歳） 11月神奈川県・柿生から京都・大原に戻る

1965(63歳） 第50回院展出品の「吾が窓より（夏山）」で文部大臣賞を受賞。

1969(67歳） 第54回院展に「最上川（三ケ瀬・鍋巻・はやぶさ）」出品。
最上川の連作をはじめる。

1973(71歳） 大阪・阪神百貨店で画業50年記念展を開催。

1975(73歳） 最上川シリーズで芸術選奨文部大臣賞を受賞。

1976(74歳） 京都市文化功労者の表彰を受ける。

1977(75歳） 京都府美術工芸功労者の表彰を受ける。

1979(77歳） 第64回院展出品の「雪の最上川」で内閣総理大臣賞を受賞。
故郷の大石田町の名誉町民となる。

1980(78歳) 勲四等旭日小綬章を受勲。

1981(79歳) 山形県村山市の名誉市民となる。

1985(83歳） 京都府文化賞特別功労賞を受賞。

1986(84歳） 国の文化功労者の表彰を受ける。

1987(85歳） 第2回関西大賞（大画仙賞）を受賞。
絵本「ぼくのむら」（至光社）が出版される。

1988(86歳） 大規模な回顧展が、京都市美術館を皮切りに、（財）山形美術館、呉市立美術館、弘前市立博物館、高岡市立美術館で開かれる。

1989(87歳） 8月23日、急性心不全のため自宅で死去。文化勲章が内定していたが、発表前に死去した為受章はならなかった。勲二等瑞宝章正四位を受勲。
京都・大原での自給自足の生活と白髭を蓄えた独特の風貌から「仙人画家」、「大原の画仙」と呼ばれ、親しまれた。