買取実績

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茶道具
棚物とお稽古道具、掛軸
- 買取地区:
- 名古屋市内
- 買取方法:
- 出張買取
参考価格¥76,000
茶道具の棚物とお稽古道具、掛軸を買取いたしました。ご近所のお客様でございますが、大きな棚物がたくさんございましたので、お伺いしてまいりました。移動が大変な場合は、その旨お気軽にお申し付けください。
棚物の由来は、台子(だいす:茶の湯で用いられる四本の柱を持つ棚)です。台子は茶の湯に用いられ、水指や茶入れ、羽箒、柄杓などの茶道具を置くための棚として使われるようになりました。
台子は、鎌倉時代の臨済宗の僧侶・南浦紹明(なんぽじょうみょう)が中国から持ち帰ったといわれています。
のちに、弟子の宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)を経て夢窓疎石(むそうそせき)へ伝えられ、夢窓疎石が茶を点てるときに台子を使用したことが始まりとなり、茶の湯で用いられるようになりました。
その後、室町幕府8代将軍・足利義政の時代に普及し、村田珠光(むらたじゅこう)が発展させ、千利休によって台子を使ったお点前が確立されました。
多彩な棚物を大別しますと、大棚(おおだな)、小棚(こだな)、仕付棚(しつけだな)に分かれ、それぞれ使う季節や流派りより、大きさ、形は様々な形式に分かれます。
大棚は、横幅が畳の巾(約95.5cm)に近い大きさの棚の総称となり、さらに大棚の中に袋棚、紹鴎棚、寒雲棚、葭棚などの種類があります。
▪️袋棚(ふくろだな)
室町幕府に仕えた香道の創始者・志野宗信(しのそうしん)が所持していた物を、千利休が改造して広まったことから志野棚(しのだな)とも称されます。
中板が違棚となっており、左下が地袋(床に接して設けられた戸棚)、右上が棚板になっているのが特徴です。
▪️紹鴎棚(じょうおうだな)
室町時代末期の茶人・武野紹鴎(たけのじょうおう)が好んだことから、紹鴎袋棚とも呼ばれます。
地板の上に袋棚を設けており、その上に四本柱が立ち天板がのっています。
▪️寒雲棚(かんうんだな)
裏千家11代家元・玄々斎が、裏千家で最も古い茶室である寒雲亭の向切(小さな茶室における炉の切り方のひとつ)に用いるために工夫した棚です。
地板を持たない棚で、11~4月の炉の時季には中板を用い、5~10月の風炉には外して使えるよう、中板が取り外せるのが特徴です。
▪️葭棚(よしだな)
台目棚(だいめだな)、利休台目棚ともいいます。
約90.9cmの巾に、約55.1cmの袖を付け、葭簀(よしず)を張りめぐらせて、煤竹で押さたものです。
下部は吹き抜けになっており、棚板は白竹で釣り、風炉、炉どちらでも使えることから、お稽古でもよく用いられます。
次に小棚ですが、大棚の半分程度の棚を小棚と呼んでおります。小棚には、置き棚と運び棚があり、運び棚の多くには地板がありません。また小棚には、台子系の四方棚(ようほうだな)、高麗卓、袋棚系の水指棚、卓じょく系の丸卓(まるじょく)、その他の山里棚など、様々な種類があります。
▪️高麗卓(こうらいじょく)
高麗台子を半分にした大きさの、四本柱の小棚です。
塗装の仕方によって、黒い漆を塗った真塗、器の表面に紙を貼って漆を塗った一閑、半透明の漆の下から赤色が透けて見える溜塗などの種類があります。
下記画像は輪島塗りの高麗卓です。塗りが美しいですね。
▪️江岑棚(こうしんだな)
紀州徳川家に茶頭として出仕した4代表千家家元・江岑宗左(こうしんそうさ)が好んだものを最初とするのでこの名となりました。
その由来は二説あり、一つは樅・檜・杉の残材を寄せ木にした棚を好んだというもので、もう一つは、紀州家より樅の折箱を拝領したのでこれを引き出しにして、既にあった残材を用い、寄せ木にして棚に好んだというものです。
下記は画像は桐の江岑棚です。
最後に仕付棚となりましたが、仕付棚は茶席の点前座に近い壁などに設けられた棚の総称です。建物の内装として仕付けられていることから、このように呼ばれるようになりました。仕付棚には、洞庫、釣棚、釘箱棚などの種類があります。
▪️洞庫(どうこ)
亭主が点前をしながら、茶道具を出し入れできる様にした押入式の仕付棚です。
茶席の道具畳の勝手付に取り付けられるのが一般的ですが、もとは体力が衰えた人が、水屋から道具を運び出さなくてもよいように、点前で用いる道具を収めることができるようになっています。
形式も豊富にあり、取り外しできる置洞庫、水を流せ水屋洞庫などがあります。
▪️釣棚(つりだな)
棚板を竹や木で上から吊り下げた形の仕付棚で、点前座の隅に仕付けられた物が一般的です。様々な種類が存在し、棚板の数によって一重棚、二重棚、雲雀棚などがあります。
▪️釘箱棚(くぎばこだな)
板葺(いたぶき)の屋根師が用いた釘箱の形状にちなんで、この名が付けられたとされています。
3段の板から構成されており、張り出した地板が斜めに切り落とされ、脇板に透かしがあることが特徴です。釘は用いず、すべてが差し込み式で組み立てられるため、簡単に取り外しが可能です。
北岡技芳堂では、茶道具の棚物の査定、買取を行っております。状態や作者の有無などを拝見して査定額をお出ししております。作家の作品であれば共箱のものが好ましく、特に有名な塗師や書付のあるお品物は高価買取の対象となる場合もございます。
その他、茶碗、茶釜、水指、棗、茶入、香合、茶杓、蓋置、建水、菓子器、掛け軸なども幅広くお取り扱いしております。ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
茶道具の買取につきましては、よろしければこちらもご覧くださいませ。
https://gihodo.jp/cha/
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※買取価格は制作年、作風、状態などにより相場が変動いたしますので、
掲載されている金額は、ある程度の目安としてご参考にしていただけますと幸いでございます。
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