買取実績

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平松礼二「輪中緑風」

絵画

平松礼二
「輪中緑風」

買取地区:
名古屋市内
買取方法:
店頭買取

参考価格¥180,000

平松礼二の日本画を買取いたしました。岩彩、箔、墨、コラージュなどの多彩な技法を駆使して作品を作り上げた、21世紀を代表する日本画家の一人です。

平松礼二の作品の中では、鮮やかな色調の桜などの花や、代表作である富士山などの図柄が人気となっており、高額査定に繋がりやすいです。

輝く絢爛豪華な装飾的な表現から、静寂で宗教性に満ちた表現まで、日本画の可能性を追求する大胆で斬新な試みをしています。

今回買取をさせていただいたのは、6月頃の輪中の風景です。青々とした田んぼとは対照的に、今にも雨が降り出しそうなどんよりとした空が広がっています。湿度や雨の匂いが伝わってくるようで、明るい華やかな作品とは違った良さがあります。

作品名は「輪中緑風」です。岐阜県の長良川、木曽川、揖斐川に囲まれた地域には、輪中(わじゅう)と呼ばれる場所があります。

輪中とは、水害から守るために集落や耕地の周囲を堤防で囲んだところを指し、この堤防を輪中堤と呼びます。

濃尾平野の西南部では、低湿地に木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)が集中しており、この地域は川よりも土地が低いので、たびたび洪水に見舞われてきました。そのため、古くから人々は水害に対する備えをしてきました。

このような地域では米作りにも工夫が必要となりますので、排水ができるように土を盛り上げて田んぼを作り、堀田といわれています。

掘った部分は水路として使用し、農家の人は船を使って農作業に向かいます。田んぼの水は水路から人力で汲み上げていたそうですが、昭和29年から大掛かりな土地改良工事で埋立てをして耕地となりました。その後、堀田が広がる輪中独特の水田は新しい農地へ変わったそうです。

平松礼二(ひらまつ れいじ)は、1941年に東京都中野区に生まれ、その後名古屋市で育ち、愛知県立旭丘高等学校美術科を経て愛知大学法経学部卒業しました。

横山操に憧れて画家を志し、横山が所属していた青龍社に高校在学中から出品をして入選を重ねました。青龍社解散後は、創画会を経て無所属で作品を発表していきます。

30代後半に、ライフワークとなる「路」シリーズがスタートし、新たな日本画を生み出そうとした日本画家の研究グループ「横の会」結成に参加しました。

 40代頃は、日本画家の登竜門である山種美術館賞展大賞受賞など、著名な美術賞の受賞を重ねていきます。

1994年に多摩美術大学の教授に就任(2005年に退任)、2006年には了徳寺大学学長や順天堂大学客員教授を歴任するなど、次世代の才能育成にも精力的に取り組まれてきました。

1999年に発表した「印象派・ジャポニズムへの旅」は、国内外で大きな話題を集めました。フランスのジヴェルニー印象派美術館や、ドイツのベルリン国立アジア美術館からの招聘等により展覧会が開催されるなど、国内外で活躍しています。

2000年から2010年までは「文藝春秋」の表紙画も担当していました。

2021年には「詩情豊かな作品と、モネの作品との絶え間ない対話、そして芸術における日仏間の交流促進への貢献」が高く評価され、フランス政府芸術文化勲章シュヴァリエを受章しました。

19世紀後半にヨーロッパで起きたジャポニズムの正統的な継承者とも言われ、名実ともに世界の巨匠の仲間入りを果たしています。

北岡技芳堂では、平松礼二の日本画、シルクスクリーン、リトグラフなどの査定、買取を行っております。ご不明な点などございましたら、お気軽にご連絡ください。

絵画の買取につきましては、よろしければこちらもご覧ください。https://gihodo.jp/kaiga-top/

 

【平松礼二 略歴】

1941年 
東京都に生まれ、5歳で愛知県に転居

1960年
青龍社展へ出品(春季展賞、奨励賞)1966年解散 

1961年
愛知県立旭丘高等学校美術科卒業

1965年
愛知大学卒業

1977年
創画展創画会賞、春季展賞受賞

1979年
第1回中日大賞展、大賞受賞 次代への日本画展 昭和世代展 平松礼ニ展(資生堂ギャラリー)

1980年
第2回セントラル日本画大賞展優秀賞受賞

1984年
「横の会」結成(以後毎回出品)1993解散

1988年
第1回MOA美術館岡田茂吉賞、優秀賞受賞

1989年
第10回山種美術館賞展大賞受賞 平松礼ニ展(刈谷市美術館) 

1990年
日本秀作美術展(読売)現在まで出品

1991年
現代日本屏風展出品(デュッセルドルフ) 現代日本絵画展(北京)

1992年
新・美に生きる放映(テレビ東京) 「日曜美術館」(NHK)出演 平松礼ニ展(銀座・清澄画廊) 『平松礼ニ画集』(求龍堂)刊行 「美の世界」(日本テレビ) いのちの讃歌(京都府) 両洋の眼展(現在まで出品)

1993年
「テレビ生紀行」(NHK・BS)出演
「土曜美の朝」(NHK総合)出演

 1995年
素描集『花街道』(日本経済新聞社)刊行
アジアアートフェアにて個展(香港)

1996年
映画「眠る男」(群馬県制作)絵画担当
名古屋フィルハーモニー交響楽団創立30周年記念「路」
リトグラフ誕生200年祭招待(フランス)

1999年
画集『ジャポニスムへの旅』(求龍堂)刊行
「新日曜美術館」(NHK)、「美の世界」(日本テレビ)

 2000年
「文藝春秋」表紙画担当(現在に至る)
MOA美術館岡田茂吉賞大賞受賞・記念展(MOA美術館)

2001年
中日劇場 新緞帳原画制作「モネの池に桜」
『禅の友』(曹洞宗)表紙画開始(‘04まで)

2002年
『新日曜美術館・モネの睡蓮』出演(NHK新日曜美術館)
ステンドグラス「若人の城」制作(防衛大学校記念講堂)

 2003年
「美と出会う」~平松礼二 水墨の越後~鎮魂の旅(NHK教育)出演
 画集「Japonその色と形-ジャポニスムIII」(求龍堂)刊行
 「天才画家の肖像・葛飾北斎」(NHKハイビジョン)出演

2004年
「日本うた絵巻」(NHK総合)出演
「千住博+平松礼二2人展」(岩手・盛岡)
第57回中日文化賞受賞(中日新聞社)「平松礼二展」(渋谷東急本店)-ジャポニスム
NHK新日曜美術館『遥かなる旅路』出演
愛知大学創立50周年記念ステンドグラス「日本の新しい朝の光」制作 

2005年
「課外授業・ようこそ先輩」(NHK総合)出演

2006年
多摩美術大学 教授 退任
学校法人 了徳寺大学 学長就任
 町立湯河原美術館・平松礼二館開館

2007年
学校法人 了徳寺大学 学長退任

2009年
『ジャパン・インパクト 平松礼二画集』(求龍堂)刊行

2011年
画文集『文芸春秋表紙画』(求龍堂)刊行
画家50年の軌跡 平松礼二展」(名古屋市美術館)

2012年
愛知大学 新キャンパス記念モニュメント《愛の塔》完成 「
写真集『画家と庭』(求龍堂)刊行

 2013年
「平松礼二・睡蓮の池・モネへのオマージュ」展 (ジヴェルニー印象派美術館 フランス(公立))
「命めぐる睡蓮の庭 平松礼二 モネとの対話」 NHK新日曜美術館にて放映

2014年
「平松礼二展 睡蓮画・モネへのオマージュ」展 (ベルリン国立アジア美術館・ドイツ)

2015年
「尾形光琳300年忌記念特別展 燕子花と紅白梅 光琳アート 光琳と現代美術」に出品(MOA美術館)

2016年
順天堂大学 国際教養学部 客員教授に就任
「モネとジャポニスム」(PHP新書)出版

2017年
愛知大学 名古屋校舎グローバルコンベンションホールに壁画が完成
愛知大学 名誉博士号授与
愛知大学創立70周年記念「日本画から世界画へ」(愛知大学豊橋キャンパス 愛知大学記念館)

2018年
「ジヴェルニーで平松礼二展」開催(ジヴェルニー印象派美術館 フランス(公立)) 

2019年 
ゆりかもめ新橋駅に、原画・監修のステンドグラスが完成

2021年 
フランス共和国 芸術文化勲章シュヴァリエ受章

2022年 
全長90mの14点からなる屏風連作「睡蓮交響曲」がフランス公立ジヴェルニー印象派美術館に収蔵

現在:無所属 
(財)日本美術化連盟 理事
(財)美術文化振興会 評議員
順天堂大学 国際教養学部 客員教授
町立湯河原美術館 名誉館長
愛知大学 名誉博士

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※買取価格は制作年、作風、状態などにより相場が変動いたしますので、
掲載されている金額は、ある程度の目安としてご参考にしていただけますと幸いでございます。

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