井上有一　高価買取いたします

井上有一の作品は高価買取査定を実施中

北岡技芳堂では井上有一の作品を買取強化中です。

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絵画・美術品は、なかなか店頭へ持ち運んだり、宅配でお送りすることが難しいと思います。出張買取であれば、ご自宅まで無料でお伺いいたしますので、スムーズに査定に出すことが可能です。

戦後の前衛書道を先導する存在として「墨人会」を結成し、世界的に高い評価を得た書家、井上有一の作品

井上有一は、紙一面に書かれた「一字書」を中心に、自由で型破りな表現を追求し続け、「書」を芸術へと昇華させた作家です。

井上有一（いのうえ　ゆういち）

1916年、東京生まれ。青山師範学校を経て、1935年に東京市本所区横川尋常小学校の教員となる。公立小学校で教師をする傍ら画家を志して油絵を学ぶ。1941年から8年間、上田桑鳩に師事し、書に専念する。

1945年の東京大空襲では仮死状態となったが奇跡的に生還し、九死に一生を得る。戦後は文芸や芸術分野において自由な創作が生まれる中、書の世界でも「前衛書道」という新しい分野が急速に発展した。それに伴い、戦前から師事していた上田桑鳩が『書の美』を、森田子龍が『墨美』を刊行するなど、現代書道界の出版活動も活発になる。井上はそうした刊行物をもとに書の勉強を続け、長谷川三郎との出会いを機に、現代美術の論理を学ぶ。1951年には上田桑鳩のもとを去り、翌年に森田子龍、江口草玄、関谷義道、中村木子とともに「墨人会」を結成。書壇から離れ、自由な表現を追求していく。また、機関誌『墨人』を刊行し、墨人公募展等に参加する。

アメリカの抽象表現主義に刺激を受け、絵画に近づいた制作を行なっていた時期は、墨の代わりにエナメル、和紙の代わりにケント紙を用いて文字を書かない表現へと傾いたが、すぐに行き詰まり「文字を捨てることで、文字の素晴らしさがわかった」という。その後は文字を大きく書く表現へと移り、1954年にはニューヨーク近代美術館での「Japanese Calligraphy」展、1957年にはサンパウロ・ビエンナーレ、1959年にはドイツ・カッセルの国際美術展「ドクメンタ2」に出品するなど、国際舞台で高い評価を獲得していく。1962年にはツヴィルナー画廊（ドイツ・ケルン）で初の個展を開催するなど、1960年代も国内外で精力的な活動を続けていく。

1976年、神奈川県寒川町立旭小学校校長を最後に、41年間の教員生活を終える。1985年、逝去。翌年、初期作品から代表作『貧』『花』『上』など、62 点が京都国立近代美術館に収蔵される。2016年には金沢21世紀美術館で大回顧展『生誕百周年記念 井上有一』展を開催。近年、井上の作品は香港でのオークションを中心に国際的な注目を集め、世界的なコレクターや美術館に収集されている。アメリカの抽象表現主義やヨーロッパのアンフォルメル、日本の具体美術などと時代を同じくする重要なアートとして高く評価されている。