買取実績

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骨董品
革製莨入(煙草入)
- 買取地区:
- 名古屋市内
- 買取方法:
- 店頭買取
参考価格¥15,000
莨入の買取をいたしました。鹿革の莨入は主に男性用に作られたものが多いため、大胆な仕様でしたり、無骨に見えるものもございますが、女性用の繊細な懐中莨入れなど多種存在しています。
江戸時代の粋なおしゃれアイテムである提物は、持ち主の身分や趣向を反映するため、緻密な細工や独創的なデザインが特徴です。根付と提物などの組み合わせにより、江戸の人々の心意気や文化を感じることができます。
莨入は提物(さげもの)の一つです。提物は、印籠や巾着などの腰に提げ物を入れて携行する装身具の総称です。
提物は日本の服装の文化と大きく関係し、発達してきました。元は巾着から始まったとされており、火打石や金銭、薬などを入れた袋が用いられていました。
江戸時代になると、莨入、印籠、巾着、早道などの様々な素材や形状の提物が作られ、洒落や粋を愉しむ装身具として注目されるようになりました。
今回買取をさせていただいた莨入は、刻み莨と煙管による喫煙の風習の拡がりと共に発達したと考えられています。
刻み莨と煙管による喫煙は江戸時代に盛んになり、富裕層の嗜みだったものから徐々に町人にも広まっていき、江戸の人々の日常の楽しみとなりました。
最初の頃は、たばこ盆と長い煙管などを用いた室内における喫煙の習慣でしたが、外出先でも愉しめるようにと様々な莨入れが考案されました。
屋外で働く人々は、手製の巾着に入れて煙管に結んで腰に提げていました。着物の帯に提げて携行することにより、紛失や盗難を避けることも出来たとも言われています。
莨入の形状は主に、叺(かます)と呼ばれる刻み莨を入れる袋状の部分と、煙管を入れる煙管袋の部分から成り、腰に提げる形式に合わせて複数の形があります。
材質は革をはじめ、布、木、竹、角等などがあり、付属の金具や根付、緒締にも様々な装飾が施されるようになりました。
鹿革による莨入は、軽く丈夫で加飾がしやすいため、叺と煙管袋に多く用いられています。「地割印傳」「松皮印傳」は、革の表面に漆を塗った後に、漆がひび割れて独特の模様になる印傳の技法です。
内容物の保護という役割だけではなく、独特な模様が愛好され、この雰囲気に合った根付や緒締が付属されているのも見所の一つです。
江戸時代、喫煙の風習が広まるにつれて、たばこの製造や販売が産業として発達しました。はじめは各自が葉たばこを購入して刻んでいましたが、刻みたばこ専門店や、一服一銭と呼ばれる露店も現われました。
明暦(1655〜1658)以降、版本の挿絵にたばこ屋が見られますので、この頃までには、たばこの製造販売を専業とする店が存在していたと思われます。
江戸時代から明治初期までの約300年間、日本の喫煙は煙管を使用した刻みたばこが主流でした。
最初は荒かった刻み方も、細く刻めば刻むほど味わいがマイルドになるとわかると、刻み方は細かくなっていきました。日本での刻みたばこの加工方法は、他の国にはない独特の進化だったようです。
刻みたばこの主原料は、日本古来の銘柄である在来種で、香料は一切添加されず、葉たばこ本来の香りや味を生かしたタバコです。タバコの値段は銘柄(産地)によってまちまちで、九州産のものが江戸っ子に好まれていたそうです。
莨入は、粋や洒落といった当時の人々の趣向が反映され、職人の高度な技巧が結集した工芸品です。これらの品々は国内外を問わず、各国の美術館や収集家にも珍重されております。
北岡技芳堂では、莨入、煙管、根付などの査定、買取を行っております。ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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