買取実績

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芹沢銈介「春夏秋冬」

版画

芹沢銈介
「春夏秋冬」

買取地区:
岐阜県
買取方法:
出張買取

買取価格¥5,000

芹沢銈介自身が染めた型絵染作品、中でも着物や帯地、和装小物、暖簾、額絵、屏風などは人気が高く、北岡技芳堂では買取りを強化しております。

芹沢銈介は明治28(1895)年、呉服卸商西野屋の7人兄弟の次男として静岡県静岡市に生まれます。静岡市名誉市民、文化功労者、重要無形文化財「型絵染」の保持者(人間国宝)でもある20世紀を代表する染色家です。

1895年に東京高等工業学校(現:東京工業大学)で工業図案を学び、卒業した後は商業デザインや図案指導の仕事に従事します。実家の呉服商が焼失したため画家の夢を諦めて図案を学び、30歳代半ばから染色を手掛けるようになります。1927年に民芸運動を起こした柳宗悦の論文「工芸の道」に出会い、その翌年には大礼記念国産振興東京博覧会でみた沖縄の紅型(びんがた)の影響を受け、染色家の道を歩み始めます。柳宗悦の依頼により1931年創刊の雑誌『工藝』の装幀を手がけることで、染色作家として民藝運動に本格的に参加するようになり、柳宗悦とともに日本各地を訪ねて民芸品や民具を調査しました。1939年には沖縄に渡り紅型の工房に通い、沖縄の様々な風物に深い感銘を受けます。1929年の国画会展では「紺地蔬菜文壁掛」を初出品して賞を獲得しその後、鳥取市で個展を開きました。芹沢銈介は、紅型とデッサン力、江戸小紋など各地の伝統工芸の技法を踏まえて美しい作品を次々と生み出します。芹沢銈介の作品は国内だけでなく海外でも高い評価を受け、1976年にはフランス政府から招聘されパリで個展を開き大成功を収めました。

作品の制作に用いた手法は型染(かたぞめ)です。型染は、古くから日本で行われてきた伝統的な染色技法で、渋紙を彫った型紙と、もち米を主原料とする防染糊を用いて布を染めます。1930年ごろから型染を始めた芹沢は、最晩年まで半世紀以上にわたって型染を手がけ、1956年には「型絵染」で重要無形文化財保持者に認定されました 。「型絵染(かたえぞめ)」は芹沢が創始した技法で、人間国宝に認定された折にこの呼び名が案出されました。一般的な「型染」が絵師・彫師・染師といった職人の分業によって制作される一方、「型絵染」は作品の全工程を芹沢銈介が一人で手がけていたそうです。明るい色調と明快な文様を特徴とする作品を数多く生み出した芹沢銈介ですが、多作で染色以外の作品も多く、生涯を通じて温和な作風を貫きました。

オリジナリティあふれる作品群はもちろんのこと、家具の設計や内外、版画、本の装丁などの商業デザインにも意欲的に取り組んでおり、カレンダー、包装紙、絵葉書、うちわ、マッチのラベルなど種類は多岐に渡ります。芹沢銈介の芸術に対する深い情熱は、自らの創作に留まることなく、世界各地にわたる美術工芸品の収集にも注がれました。時代や場所を問わず、人びとの暮らしや信仰が息づく品々を愛好し、独自の審美眼で精力的に収集しました。またビジネス面での優れた企画力を持ち、第二次世界大戦後の布不足下では和紙の型染カレンダーを製作してヒット商品を生み出しました。多摩造形芸術専門学校(現:多摩美術大学)、女子美術大学教授などで教鞭を執り、東北地方、ことに仙台の街や鳴子温泉を愛したことでも知られています。

1983年8月に自宅で倒れ、東京 虎の門病院に入院します。右手の自由がきかなくなりましたが、左手に筆を結び付けてまで描くのをやめなかったそうです。3度の大きな災厄にあいながらも持ち前の強靭な精神で乗り越え、この世を美しく彩ることに捧げた生涯でした。芹沢銈介の作品は、静岡市立芹沢銈介美術館に所蔵されています。図柄には、植物、人物、風景、文字、幾何学模様など様々ですが、シンプルで親しみやすい作風で一貫しています。息子である芹沢長介は父譲りの鋭い感性と審美眼を持ち合わせ、 それが考古学分野に生かされただけでなく、父と同じく世界中のすぐれた工芸品を蒐集することにつながりました。晩年は東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館の館長を務められていらっしゃいました。

 

【芹沢銈介 略歴

1895年 5月13日、静岡市葵区本通に生まれる
1916年 東京高等工業学校(現・東京工業大学)工業図案科卒業
1927年 柳宗悦著「工藝の道」に感銘を受け、生涯の転機となる
1928年 大礼記念国産振興東京博覧会で沖縄の紅型(びんがた)の影響を受け染色家の道を歩む
1929年 国画会展に「紺地蔬菜文麻地壁掛」出品、国画奨学賞を受賞
1931年 鳥取市の松村南明堂で初個展を開催
1935年 東京蒲田に工房を構える
1939年 翌年にかけて二度沖縄に渡り、紅型の技法を学ぶ
1955年 有限会社芹沢染紙研究所設立
1956年 「型絵染」で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される
1967年 静岡市名誉市民
1976年 フランスの国立グラン・パレ美術館で芹沢銈介展が開催
1981年 静岡市立芹沢銈介美術館開館
1983年 フランス政府より芸術文化功労賞を授与される
1984年 4月5日心不全のため逝去、享年88歳

 

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※買取価格は制作年、作風、状態などにより相場が変動いたしますので、
掲載されている金額は、ある程度の目安としてご参考にしていただけますと幸いでございます。

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